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2017-07-27 22:40

(連載2)内閣支持率は失業率次第

田村 秀男  ジャーナリスト
 各種統計データの場合、0.7以上の係数であれば、強い相関関係があるとみなされる。失業率の数値が上がれば支持率が下がるという逆さまの関係にあるので、1を失業率で割った数値と支持率の前年比の差の相関係数を算出した。解は0.8余であり、文句なしの相関関係だ。内閣支持率は失業率とともに変化するとみていいわけだ。さらに、分布状況を調べてみる。失業率が3.1%以上になると内閣支持率は多くの場合、前年より下がり、3%以下の局面では支持率がいつも前年を上回る。直近の失業率は5月の3.1%なので、安倍内閣は支持率の下落を避けるためには、それ以上の失業率上昇を警戒しなければならないだろう。

 固より、経済知識水準が高い日本国民が、失業率が端的に物語る身近で切実な雇用情勢から、内閣への支持、不支持を判断するのは自然だ。傲慢な官僚の陰湿な工作に便乗して安倍内閣を追求する野党に、世論は辟易するはずだ。加計学園こそが政治の重大問題であるかのように大騒ぎし、雇用や緊迫する朝鮮半島情勢への対応、中国公船の領海侵犯など安全保障問題を素通りするメディアは「社会の公器」と言えようか。

 他方、内閣支持率の下落とともに与党内を含めた野心家の安倍批判が勢いづくのは、政界の習いだ。気掛かりなのは、こうした「反安倍」勢力の多くが、消費税増税や財政支出削減こそが「財政健全化」をもたらすと信じてやまないことだ。安倍首相が2度にわたって消費税率10%への引き上げを延期したおかげで、雇用は好転してきた。財政健全度の国際指標である地方政府、社会保障基金を含めた「一般政府」の財政収支の国内総生産(GDP)比は昨年マイナス2%で、経済協力開発機構(OECD)統計でマイナス3%以下の米英仏を大きく上回るほど改善した。経済成長こそが財政健全化の近道なのだ。

 名指しはしないが、「反安倍」の政治家やメディアはアベノミクスの成果から目を背け、経済政策の代案はデフレ容認、増税で共通し、時計の針を30年前に戻そうとする。安倍内閣が政権の安定に向け、心すべきは何か。内閣改造によってイメージをよくしようとするのは当然としても、肝心なのはあくまでも雇用および雇用を左右する景気の先行きを着実に上向かせることだ。(おわり)
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