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2016-07-14 10:25

(連載2)水で栄えた中国が水に苦悩する

児玉 克哉  社会貢献推進機構理事長
 中国が苦悩しているのは、水の量だけではない。水の質が極度に悪化しているのである。2016年1月、中国水利部が公表した『地下水動態月報』によると、2015年に東北の松遼平原や内陸部の江漢平原などにある約2103の井戸に対して水質観測調査を行ったところ、地下水の8割が深刻な汚染で飲めないレベルであるという。特に中国の水の乏しい地域では地下水の汚染が深刻であるという。
 
 よく中国の川の水の色が変わるほどの汚染の写真が見られる。ただ川の場合は、対策をとれば比較的短期間に浄化できる。中国の川は日本の川よりも流れるスピードが遅いので、日本よりは時間がかかるだろうが、それでも流れる水の浄化は可能だ。地下水が広域に汚染されると浄化は非常に難しい。中国の場合は、土壌汚染と一体化した問題だ。工場排水を地下に流し込んだり、産業廃棄物を地下に埋めたりしている。中国の水汚染は、大腸菌型だけでなく、重金属型でもあり、深刻だ。
 
 まずは、これ以上、地下水を汚さないことが大切だ。汚れた排水を浄化させて、再利用できる仕組みを作ることが必要だ。また汚染された地下水を浄化し、「使える」水としてキープすることも考えなくてはならない。節水の技術も求められる。
 
 日本は水には敏感であった。安全で清潔な水は当然のもととして文化に溶け込んだ。それだけに日本の浄水技術は世界でもトップクラスである。節水技術もトップレベルだ。この分野での日中の協力は可能だ。将来的には水資源が経済の発展の最大の要件になるだろう。日本は水の分野での最重要技術を持っている。水による共栄ができれば素晴らしい。(おわり)
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