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2014-06-24 18:35

(連載1)自民党の議員団で中国に出張して

鈴木 馨祐  衆議院議員
 先月、自民党の議員団で中国に出張し、多くの要人との会談の機会がありました。その時の所感を何点かここに書かせていただきます。まず、やはり中国は共産党の一党独裁の国であって、個人個人の意見の表明は無いという点。さらには、相互監視社会にあって最高権力者以外は監視対象になっているわけで、「日本側にどれだけ厳しいことを言ったか」という競争のような状況となっている点が非常に印象に残りました。

 そしておそらく、中国側は最も効果をあげられるように、組織だって様々な面会を一連の流れで行っていると思われる点も重要です。今回の訪中においては、最初に面会したのが唐家セン元国務委員。次に中国共産党中央対外連絡部の幹部、外交部の幹部、全人代の委員、最後に共産党NO.4と言われる兪正声氏の順番でした。

 私の印象では、最後の一番序列が高い幹部の発言が最も心に響くように、それまでの面会者で日本に対しての批判を徹底的に行っておいて日本側の期待値を下げておき、最後の序列の最も高い幹部の発言が(日本に対してかなり厳しい発言であるにもかかわらず)穏当なものでまともなものだと日本側が思うように仕向けるというストーリーが組まれていたような印象を受けました。

 基本的に彼らのメッセージは、靖国神社等の歴史認識、尖閣諸島の二点における日本の行動が原因で日中関係はうまくいっていないわけで、日本側が改めなければならない。そして最近の安倍総理の海外での中国牽制の言動もけしからん、というものです。その基本のラインがあって、最近では、悪いのは安倍総理・安倍内閣だけで、日本全体が悪いわけではないという点、そして日本のビジネスは中国にとっても大事なので関係を重要視しているのだという二点が話に加わってきているという状況だと思われます。(つづく)
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