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2009-03-22 00:00
アジアの内需主導型成長を提案する
四条秀雄
不動産業
米国市場の急激な縮小で、アジア諸国の輸出産業は大きなダメージを受けています。「内需主導型成長に移行すべき」と言う声は多いのですが、具体的にはどうしたらよいのでしょうか?極端に外貨準備の大きな中国や日本を別にすると、アジア諸国の外貨準備はもともと金融危機に対応したもので、数年間の成長をファイナンスし続けるには、足りるものではありません。途上国は一般的に経常赤字を出すのが普通ですから、内需主導型成長には経常収支の管理が必要になります。
従って、まず最初に、自国は何で稼いで、何に支払っているのか、を自覚する必要があります。その上で経常収支の見通しを付けて、それに日本や中国等から期待できる融資を上乗せして、数年の計画を立てる必要があります。この際に保護主義を取らない方法を考え出さなければなりません。保護主義は、合成の誤謬をスパイラルに招きますから、手を出すと止めることができなくなります。アジアのどの国も保護主義を始めることはできますが、止めることは誰にもできません。
次に、成長の過程を再認識することです。成長とは、都市化をはじめとした社会的インフラの蓄積と国民所得の増大です。この2つを、当面経常収支に気をつけながら、なるべく国内の資源で賄う工夫をすることです。私は、都市周辺の住宅投資が良いと思います。国内の資源を使う割合が高いでしょうし、都市のスラム化を防ぎ、住宅ローンは貯蓄率を高めます。もちろん雇用も生みますし、家計の基礎となります。或いは、都市内でのサービス産業発展の仕組みを作ることです。稼いだ外貨を国民に万遍なく配分するには、都市で生まれるサービス産業の厚みが欠かせません。
最後に、アジア域内での銀行間協力の一環として、各中央銀行が外貨準備の一部を活用し、合同でアジア債券基金を設け、アジア債権市場を育成することを提案したいと思います。高齢化を迎えた日本などの資金を、途上国の投資に結びつけることが重要です。この3つを達成することで、アジアは内需主導型成長に移行できると思います。
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