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2009-01-29 00:00
(連載)オバマ新政権を迎える中国と日本(2)
関山 健
東京財団研究員
しかし、未曾有の経済危機への対処とイラク・アフガン問題の適切な処理が急務のオバマ新政権にとって、その両者いずれの成功にとっても、中国との関係強化は欠かせない。この点、中国にも冷静に見ている人間はいるようである。中国共産党の情報筋は、「個人的見解ながら」と断りながら、「いまや中国の経済力と政治的影響力は日増しに増大しており、アメリカも中国を重視し関係を強化せざるをえまい。一方、日米同盟はアメリカのアジア戦略の要であり、オバマ新大統領もその重要性は十分認識していよう。畢竟、オバマ新政権のアジア政策は対中関係と対日関係のバランスを考慮したものとなる」と分析する。
こうした見方は、中国政府の公式見解にも見て取れる。中国外交部の姜瑜報道官は1月15日の定例会見で、「中米両国は、人類の平和と発展という崇高な事業に対して共同責任を担っている。中国は、新たな時期における中米の建設的協力関係の長期的で健全な安定した発展を促進することを望んでいる」と述べ、オバマ新政権下での米中関係のさらなる発展に期待を表している(人民網日本語版2009年1月16日)。
翻って、日本ではどうか。麻生太郎首相は1月21日、オバマ米新大統領の就任を受けて、「手を携えて日米同盟を一層強化し、アジア太平洋地域と世界の平和と繁栄に向けて力を尽くしていきたい」との談話を発表したが、巷にはオバマ新政権が見せる対日・対中政策の一挙手一投足に一喜一憂する論調が多すぎはしないだろうか。こうした日本の世論を皮肉って、前出の中国共産党情報筋は「アメリカの態度をいちいち心配する態度は、およそ独立国の態度ではなかろう。日本は中米関係に『やきもちをやく』必要は全くない」と持論をぶった。(おわり)
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