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2009-01-08 00:00
(連載)「サハリン・フォーラム」で感じたこと(1)
袴田 茂樹
青山学院大学教授
日本とロシアの民間交流を進めてきた安全保障問題研究会とサハリン行政府が共催する第11回「サハリン・フォーラム」が12月にユジノサハリンスクで実施され、私も出席したが、今回の「フォーラム」で私が強い印象を受けた2つの問題について、簡単に報告したい。第1は、北方領土問題とビザなし交流の関係について、ロシア側が初歩的な認識さえ有していないということである。第2は、このフォーラムのこれまでの活動の成果でもあるが、サハリンで、日本統治時代の歴史を客観的に評価しようという動きが強まっていることだ。
まず、北方領土問題とビザなし交流について述べる。サハリン側から2つの問題が指摘された。第1は、「ビザなし交流で訪日する北方4島の島民は、通常のビザで日本に行くロシア人と比べて、日本国内を自由に行動できないなど、さまざまな制限がある。これは人道上も問題なので、島民にも通常のビザを発行して欲しい」という要望だ。これに関連して、択捉島を代表する企業のギドロストロイ社長から、「住所はサハリン島内に登録しているのに、通常のビザを日本政府が発行しないのは納得できない」という意見も述べられた。
第2は、「ビザなし交流を4島の島民に限定するのは不公平なので、サハリン州の住民全体に拡大して欲しい。できればサハリン州と北海道がビザなし交流の地域的な協定を結ぶべきである」という要望であった。「世界の多くの国はお互いにビザ制度を廃止しているので、サハリン州と北海道にもそのような制度を適用できるはずだ」という見解だ。これまでもこの「フォーラム」でこれに類する見解が述べられたが、今回は日本側からこの問題についてはっきりとした説明がなされたので、まずはそれについて報告したい。(つづく)
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