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2008-10-24 00:00
産経特報「対馬が危ない!!」に同感する
佐藤 守
元航空自衛官
10月21-23日付け『産経新聞』が3回にわたって一面トップで「対馬が危ない!!」を特報している。昭和58年秋、当時西部航空方面隊の防衛幕僚であった私は、防衛計画策定上の必要から対馬の現地視察をしたが、レーダーサイトに勤務する隊員たちの福利厚生もお粗末、若い隊員たちが九州本島へ『外出』する船便も極めて不便で、不公平であることに驚き、高級幹部の現場部隊視察が如何に“表面的”な観光旅行に終始していて、改善施策に反映されていないかを痛感、司令部で報告して、早速改善に取り組んだことを思い出した。
韓国側に向いた入り江は、人跡未踏な場所が多かったが、見下ろすと『豪邸の屋根』が見える。これらの豪邸は現地では『麻薬御殿』と呼ばれていて、船での出入りが自由だから、海上で日本のヤクザと取引しているのだという。まさに『無法地帯』の感があったが、海上保安庁の全職員数は、僅かに1万2千名だから、手が回らないのだという。「韓国によるリゾート化は、密航組織に利用される懸念がある上、有事の際にはゲリラの潜入さえ可能にしてしまいかねない」という島民の心配は、その頃からあったのだ。県も、国も、「放置」してきたツケが出てきたのだろう。拉致事件だって、この実態を見れば十分警戒できた筈であった。島には「監視業務」を主体とする3自衛隊の小部隊が駐屯していたが、福利厚生もままならぬ中で、上下水道も不備なひなびた官舎では、ご婦人方が子供の教育と生活の不便さにひたすら耐えつつ、「夫」の任務を支えていた、のに感動したものである。
対馬問題について、麻生総理は「(韓国人は)土地は合法的に買っている。日本がかって米国の土地を買ったのと同じで、自分が買った時には良くて、人が買ったら悪いとはいえない」などと述べたそうだが、少しおかしいのではないか?バブルの時、日本の成金達は意図的に「米国の軍事施設周辺」や、国境地帯、港湾地区の土地を買い占めただろうか?産経記者のレポートには、「韓国人が仲介して、中国人に売り渡している」との記事もあったが、その場合にも「合法」なのか?いや、勿論「非合法だ」という気はないが、安全保障上の観点から、国が何らかの規制をしても、おかしくはなかろう。いやすべきである。
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