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2008-10-16 00:00
(連載)ガバナンスは、21世紀最重要の課題(7)
廣野 良吉
成蹊大学名誉教授
第四は、各組織間、各地域社会間の連携活動の欠如や制約である。あらゆるステークホルダーの相互信頼、相互連携活動は、組織の構成員、住民、国民一般の意識の変革、反対する既得権益者の説得、企業・非営利団体・政府等あらゆる組織のビジョン・政策立案、実施体制の強化にとって、絶大な支援となる。わが国の場合、1960年代後半の朝日新聞の主導による「GNPくたばれ論」は、国民の間に大きな反響を呼び、地域NGO、学者・医師・弁護士・労働組合等の全国組織が連携して、「反公害国会」を生み、多くの基本的環境立法を成立させ、環境庁の設立となった。国際社会では、国際NGOが各国の政府、NGO、国際機関と協力・連携し、さらには国際的メデイアと合流して、対人地雷廃絶国際条約を締結させた。
わが国および国際社会のこのような経験からみると、「良いガバナンス」を実現し、永続させるためには、あらゆる組織、地域社会、国、国際社会の構成員個々人が、このビジョンを実現しようとする強固な指導者を選出し、その下で、全てのステークホルダーと共に、既得権益の壁を乗り越えて、一丸となって行動することが重要であることが解る。同時に、いずれのレベルでも、利害集団、既得権益集団は多々存在し、交錯しており、「良いガバナンス」を実現する道のりは遠くて、困難であるがゆえに、中長期的ビジョンと計画目標を掲げながらも、皆が合意出来るところから始めるというプラグマテイズムも肝要であることが解る。(つづく)
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