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2008-10-12 00:00
(連載)ガバナンスは、21世紀最重要の課題(3)
廣野 良吉
成蹊大学名誉教授
統治体制(ガバナンス)は、長い歴史を経て、時代の変化と共に変遷し、(1)組織では独裁的・専制的管理体制から参加型自主管理体制へ、(2)地域社会では行政主導型から住民参加型統治体制へ、(3)国では独裁的・専制的から三権分立・主権在民型統治体制へ、さらに(4)国際社会では政府間協議型から全利害関係者・共有者(ステークホルダー)参加・協議型統治体制へと変化しつつある。この変遷の根底に流れている基本的方向は、権力集中型から権力分散型統治へ、中央集権から地方分権・規制緩和型統治へ、構成員(個人・構成組織)による、構成員のための、構成員の統治への転換である。すなわち、各構成員の自立性、自主性、政策決定・実施・モニタリング・評価への直接的、間接的参加を重視する、いわゆる「民主的ガバナンス」への転換である。
「民主的ガバナンス」は通常「良いガバナンス」とも言われる。「良いガバナンス」が定着している社会では、基本的人権の尊重、属性による差別の禁止と機会の均等、法の支配、情報の公開と透明性、社会構成員に対する受託者の厳格な負託責任(アカウンタビリテイ)、弱者に対する社会的セーフテイネット等が、通常より望ましい形で制度化されている。もちろん、次に述べるように、「良いガバナンス」が、あらゆる組織、地域、国レベル、国際社会、活動分野で完全な形で貫徹されているところは何処にもないといってよいであろう。反対に、「悪いガバナンス」とは、これらの条件が欠如ないし大幅に制限されている統治形態である。いずれのガバナンスにも、「良い」、「悪い」に幅がある。(つづく)
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