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2008-08-30 00:00
ロシアの資源帝国戦略に成算はあるのか
四条秀雄
不動産業
ロシアのグルジア侵攻が、北京オリンピックの最中に起こりました。この後ロシアはグルジアをどのようにしたいと考えているのでしょうか?現在ロシアは、南オセチアの範囲を超えて、グルジアの輸送網を押さえ、グルジア経済を停滞に追い込み、圧力を掛けています。グルジアもインフラの破壊を経て破綻国家の仲間入りをするのでしょうか?私はそうではないだろうと考えます。サハリン2の時もそうですが、ロシアの行動は外国からの投資が完了したのを見計らって起きています。従って、今回もグルジア通過のパイプラインの完成を待って、時期を選んで起こされたものでしょう。パイプラインの爆破も、ロシア軍の輸送網遮断に連動したものでしょう。グルジアの経済的フローを一時停止させることで、政治的圧力を掛け、グルジアの間接的コントロールを通じて、パイプラインの開閉をロシアの意思の下に置くのが目標なのではないでしょうか?
ロシアが共産主義イデオロギーの母国ソ連であった頃は、世界的には共産主義実現のためにその軍事力行使にも一定の支持がありました。日本にも多くのソ連支持者がいましたし、そうした国外の支持者の存在が、冷戦の一方の超大国としてのソ連を成り立たせていました。しかし、現在のロシアは、資源大国であるだけのロシアであり、国外の支持者はほとんど皆無に等しいでしょう。ロシアの資源帝国戦略が一応の形を成したとしても、EUとの版図の争いでは余りにも分が悪いでしょう。世界エネルギー市場を市場外の資源帝国主義の論理(中央アジア・カフカースの石油・天然ガスの供給を独占支配するだけでなく、天然ガス版のOPECを創り、世界市場の需給関係を支配する)で組み伏せ、その力をつうじて米欧諸国に対抗しようとしているのであれば、もしそれがロシアなりの「新冷戦」の展望であるのであれば、ロシア人は「懲りない人たち」としか呼びようがありません。
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