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2008-08-10 00:00
(連載)外務省の不信不義は今に始まるものではない(2)
佐藤守
元航空自衛官
今回の中国毒入りギョーザ事件、米国原潜放射能漏れ事件は、いずれも外務省の体質が戦前と少しも変わっていないことを示している様に思う。こんなことでは、外務省はその「存在意義」が問われかねない。2年3ヶ月間外務事務官として軍縮問題のお手伝いさせていただいた経験がある当時の3佐としては、失望、落胆を禁じえない。
目黒の「特定アジア人経営」ホテルに長々と逗留して、代金を払わなかったケチな外務省員が捕まったとの報道も、国民の顰蹙を買ったが、ホテル・オーナーの目から見れば、高額な宿泊費よりも、現役外務省員がもたらす「情報」の方が、よほど実入りが良かったのではないか。防衛省の利権を一手に取り仕切って、フィクサー面をした秋山某も、結局は個人所得隠しや、それで高級車や時計を買ったことを認めたそうだが、何ともみっともないことだ!山田洋行事件といい、こんな連中に騙されるほうもどうかしているが、ケチな人間が権力に取り付かれると、周りまでが国家目標を見失う危険があるから、困ったものである。特捜には徹底的に膿を出してもらいたいものだ。
とにかく今の日本は、世の中を暗くする話で持ちきりだが、ここで、最近読んだ『ホメオスタシス』という本(三戸恵一郎という医学博士が書いた新刊)の内容を紹介したい。つぎのように述べている。「ホメオスタシスとは、生体恒常性という意味です。それは身体の内外に生じた刺激に対して、常に健康を維持しようとする生命の復元力です。今の日本は、あたかも慢性疾患のように、人々は国内外に不安を感じています。日本という国のホメオスタシスを、生命科学から検証してみると、---日本の失敗は、国家の免疫系ともいえる軍部の暴走ばかりが原因ではありません。実は、脳・神経系ともいえる外務省の誤りがあります。国際連盟の脱退は言うまでもなく、対米交渉の行き詰まり、そしてハル・ノートの解釈とその回答である対米覚書の曖昧さ。覚書は、あたかも外務省自らの責任を回避するかのような文言で締めくくられています。そして、開戦責任の軍部への転嫁です。開戦から50年経った1991年12月のワシントン・ポスト紙とのインタビューでも、当時の外務大臣(宮沢内閣時代の某外相)は『日本軍の無謀な判断で始まった太平洋戦争』とはっきりと述べています」と。(おわり)
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