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2008-07-26 00:00
(連載)伊藤憲一氏の提起した問題について考える(2)
佐藤守
元航空自衛官
伊藤氏は、「ならず者国家」である北朝鮮の暴発は「戦争」ではなく「犯罪」と位置づけるべきものであり、今後ともアメとムチを駆使して、国際社会はこの「ならず者国家」を善導していかねばならないのだが、「そのとき日本は国際社会の一員として積極的な役割を果たすことができるのか。日本がアメだけでなく、ムチを持ち、発動する用意のある国となることは、21世紀の『不戦共同体』にとってどうでもよいことではない」と結んだ。「ムチを持ち、発動する決意」がない「平和国家」が、如何にきれいごとをいっても、世界は信用しないし、軽蔑するだけである。
昭和34年に防大に入校し、日本が健全な国家になることを信じて、38年間制服を身につけ、念願かなって戦闘機乗りとして防空に明け暮れたが、期待に反して環境が改善されることはなく、むしろ不健康で、救いようがない「メタボ国家」に転落しているのではないか?と考えさせられた。そんな希望のない生活にピリオドを打ち、“民間人”となって既に11年がたったが、この国は、未だに憲法ひとつ変えられず、集団的自衛権の解釈変更さえ放置したまま、「専守防衛」「平和国家」を一つ覚えのように唱えている。そんな姿に、私も『辟易』している。考えてみるがよい。30年間放置したままだった拉致被害者救出さえも、日比谷公会堂での全国集会開催後10年を経過するも、未だに進展が見られない。こんないい加減な国に「辟易しない」同盟国があるとは到底思えない。
たまたま、米海軍で教鞭をとっている北村淳氏から『海の生命線:日本に原油・天然ガスが届かなくなる日』というハンドブックが届いた。国民が知らない間に、徐々に日本の「大動脈」が締め付けられていく様が、明快に示されている。「ショック」を受けられる方もあるかもしれないが、世界の海を制する米海軍の中にいる北村氏なればこその資料が、ふんだんに提示されていて、しかも読みやすい。ムチを持たない国、持っても使う気がない国の末路を示しているようでもある。ぜひともご一読をお薦めする。(おわり)
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