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2008-06-16 00:00
台湾の政権交代と大統領(総統)制の特質
四条秀雄
不動産業
大江志伸氏は6月14日付けの本欄への投稿「台湾の政権交代と問われる『親台派』日本人の対応」のなかで、政権交代した台湾に対し「親台派」日本人の発想転換を求めておられますが、そもそも台湾における政権交代というものをどう考えるべきかについて、アジアにおける大統領(総統)制というものの意味を考える観点から光を当ててみたいと思います。そもそもアジアにおいては、議院内閣制の国のほうが、大統領制の国よりも、政治が安定し、経済のパフォーマンスも良いように思われます。
フィリピンでは、この違いが意識されて、議院内閣制導入の改革が論議されているそうです。韓国と台湾においては、軍による開発独裁期をつうじて大統領制は象徴化され、実質的には首相が行政の中心にありましたが、最近になって名実共に大統領制に移行したと考えるべきかと思います。韓国の政党は、大統領選のために離合集散を繰り返し、議院内閣制での政党のあり方と明らかに違いますし、台湾も次第にその方向へと向かっているように思われます。
大統領制の経済的パフォーマンスが何故悪いのかを考えると、政治制度のなかで大統領の存在が大きくなりすぎるために、地方と中央を結ぶべき議員の選出が、地方から遊離してしまう点にあるように思われます。現場・地方から議員が選ばれ、全国の政治的情報が中央・中枢に集まるのではなく、大統領選出が議員選出を左右してしまい、全国の政治情報が中枢・中央から切り離されることが問題です。そのために、国家全体として見ると、政治的経営能力の実効性が著しく落ちるのではないでしょうか?
また、大統領の存在が外部からコントロールされやすいのも欠点です。植民地支配を受けた国が、独立後も大統領制を取ると、外部勢力や外国からの影響を受けやすくなるのではないかと思われます。台湾なども、国民党系在米中国人の影響を受けやすいことが、今回の馬英九総統の反日政策に影響を与えているのだろうと考えています。その当たりを見抜いて、対応することが、日本人全体に求められていると思います。
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