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2007-12-11 00:00
連載投稿(5)途上国政府および国際社会に求められる施策
廣野良吉
成蹊大学名誉教授
途上国の環境問題につき、途上国政府および国際社会は、どのような施策を講じるべきであろうか。筆者として以下のことを提言したい。まず、「新世紀開発目標」の第1に掲げられている2015年までに絶対貧困層を半減するためには、途上国、特にアジア・アフリカ地域の低所得国政府自らが、その貧困削減政策を一層強化し、その一環として効果的な家族計画を実施することが、不可欠である。また、すべての開発政策の立案・実施において環境保全の視点を主流化することが急務であり、途上国では政府・政府機関はもちろんのこと、民間企業と市民社会組織の環境管理能力を強化することが緊急な課題である。
環境保護については、各地域ではその社会固有の伝統的知見が存在していることを再認識、再発見し、地域社会のニーズに適応させることが必要である。遺伝子加工種子・農畜産物問題については、その対策を実施するに当たり、自国の環境にやさしい伝統的な農業生産技術・方式を犠牲にしてはならない。また、国内外で大きな批判対象となっている政治家、官僚の腐敗を可能な限り速やかに絶滅するよう有効な対策を講じ、厳格に実施すると共に、国民、地域住民に対する政府活動の透明性と負託責任を改善することが不可欠である。
次に、国際社会としては、まず、先進国、途上国を問わず、企業の国際貿易・投資活動において環境保全の視点を主流化することが大切である。と同時に、種子・農畜産物生産における遺伝子加工技術について、国内外の消費者の健康保持について細心の対策を講ずることが必要である。また、政府開発援助の供与では、「新世紀開発目標」で掲げているように、持続可能な開発と貧困削減をその中心課題に設定し、最貧国の累積債務については、その帳消しを含め、政府開発援助の贈与エレメントを引き上げることが必要である。(つづく)
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