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2007-11-14 00:00
政治の季節を迎える台湾
鈴木馨祐
衆議院議員
台湾では来年の1月に立法院選挙、3月に総統選が行われる。先日行われた中国の党大会とともに、今後の東アジア情勢、中期的な展望を大きく左右するトピックとして注目したい。台湾と中国共産党との距離が今後どのようになっていくのか、まさしく日本のシーレーンの要衝を占め、かつ昨今の北朝鮮情勢を見ても明らかなように民主・人権・自由といった価値観を共有できるこの地域の数少ないパートナーであるという台湾の、現在の日本にとっての位置づけを考えれば、この点は日本の国家戦略上きわめて重要なポイントである。確かにワシントンと台北の距離の変化を考えれば、単純な議論をするわけにはいかないが、日本の地理的な条件を考えれば、決して無視し得ない重要な視点である。
特に1月の立法院選挙は、中選挙区制が小選挙区制に移行し、議員定数も一気に減少することなどを背景に、ドラスティックな変化が見込まれるところである。一般的にはその恩恵を受けるのは組織が堅い国民党であるといわれている。すなわち現在においても立法院において多数派を占めている国民党がさらに勢力を強める可能性が高い。国民党のこれまでの主張から中国との距離を考えれば、このことが東アジア地域に与えるインパクトは決して小さくはない。
しかし、現在のおいても国民党が議会においては多数であることを考えれば、より注目すべきは総統選の帰趨であろう。それを占うに当たっては二つのポイントを指摘しておきたい。一つは、台湾人のかなり多くが現状維持を望み、大陸との統合を積極的に願う人の割合が限られていることを考えれば、一月の立法委員選挙の結果が台湾の有権者のバランス感覚にどのように作用するかという点。二つ目は、総統選挙と同時に行われる、「台湾」という国名での国連加盟申請を行うことの是非を問う国民投票が、有権者の心理にどのような影響を及ぼすかという点である。
いずれにせよ我々としては、シーレーンという意味のみならず、日本の地政学的環境に大きな影響を与えうるトピックとして注目をし、正確に分析したうえで、日本としての今後の方針を幾つかのシナリオについて検証しておく必要があるのではないだろうか。
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