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2007-11-02 00:00
連載投稿(1)日本軽視、ASEAN無視のヒラリー・クリントン
河東哲夫
Japan-World Trends代表
ヒラリー・クリントンがフォーリン・アフェアーズに出した論文を見た。イラクなど、主要な外交課題への処方箋を示したものだが、彼女が政権をとった場合のグランド・ストラテジーも僅かながら披露している。「米中関係は世界で最も重要な二国関係」(同盟国にするという意味ではなくて、世界情勢に影響するところ大、という意味)とする一方、日本への言及は、「米中日で環境協力を進めよう」という箇所と同盟体制強化に関連しインド、オーストラリアと並べて列挙した箇所があるだけだ。
同じ伝で言うと、南東アジア、つまりASEANが彼女の論文からは完全に欠落している。いや、それどころか、「アジア」を総体的に捉える観点がここには見られず、中南米、アフリカに対する言及の方が多いくらいなのだ。中国、インド、豪州、日本といった国がばらばらに言及されるだけで、対アジア戦略が見られない。韓国、台湾も言及されていない。「米国を除け者にしようとした」マハティールへのトラウマがあるのか、それとも米国にとってASEANは相手とするに十分な存在ではないのか。ASEANのメンバーであるミャンマーの情勢が荒れた時にも、米国はASEANではなく中国に助力を呼びかけた。
ヒラリー・クリントンが力を入れて書いているのは、当面の外交課題となっている北朝鮮問題である。ここでは、野党の大統領候補の言葉としては若干奇異なほど、「北朝鮮との話し合い路線を取ってきた国務省」の政策を賞賛している。そして北朝鮮との交渉における中国の貢献を持ち上げ、「北朝鮮非核化をベースにして北東アジア安全保障体制を確立しなければならない」と書いている。 (つづく)
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