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2007-10-26 00:00
連載投稿(2)開発途上国における民主化の進展は事実
廣野良吉
成蹊大学名誉教授
いずれの国でも民主化を進める場合には、外国からの「押し付け」ではなく、当該国の歴史、宗教、文化、価値観等と整合的なものでないと、すなわち「内発的民主化」でないと、国民の支持を得ることは不可能であろう。その意味で、アジア地域では、欧米的民主化ではなく、アジア的民主化が、さらにアジア地域の中でさえ、中国、シンガポール、タイ、インド、インドネシアといずれの国でも、それぞれ自国に適した多種多様な民主化過程を経て民主主義制度が定着することになることに疑いはない。かくして、先進国も途上国も、お互いに自主性と自立性に基づいた民主化過程と民主主義制度の多様性を認めざるを得ず、そうすることで国民の、国民のための、国民による民主主義体制の持続可能性が世界的に担保されることになるであろう。
開発途上国における民主化の進展については、国連開発計画(UNDP)によると、2002年時点で民主的政権樹立へ踏み切った国は88ヵ国、軍事政権から政党政権へ踏み切った国は33ヵ国であった。また、同じく国連開発計画によると、1990年から1991年にかけて途上国全体で絶対的貧困人口が総人口に占める割合は29%から23%へと減少しており、さらに、2015年までに飢餓人口の半減を実現出来ると予想される国は57ヵ国と、途上国において民主化が経済社会に積極的な成果をもたらしていることが推測される。しかしその一方で、世界全体で民主国家と呼べる国は未だ82ヵ国であり、また、主要な人権、政治的自由を束縛されている国が106ヵ国存在することも事実である。(つづく)
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