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2025-02-27 00:00
(連載2)台湾独立支持を打ち出したトランプ外交
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
そのためにイスラエル・ハマス戦争は、その中の一番初めの内容である。最も手を付けやすい内容を行ったといえる。戦争の和平交渉は「優勢な勢力を黙らせる」ということに尽きる。弱い方に協力しても、戦争は拡大するだけで何の意味もない。トランプ外交はそのことをよくわかっている。あえて「トランプ外交」ということを言ったのはトランプ大統領本人がわかっているというのではなく、その外交を実質的に取り仕切っているトランプの外交チームということになる。
同じ内容でロシア寄りの態度を行い、その内容を見れば、優勢側に対して、いや攻め込んでいる側に対して攻め込む行為をやめろということになる。プーチン大統領がそのトランプ大統領の意思を取り違えれば、今度はアメリカとロシアの全面戦争いや、第三次世界大戦に発展する可能性もある。トランプ大統領にとって唯一問題なのは、その内容を多くの国々と調整をせずに独断専行していることであろうか。さて、その内容はまさに中国と台湾の件に関しても同じであるといえる。ロシアとウクライナの和平交渉ばかりに目を奪われている多くの国々は、中国のことを全く見ていない。いや、意識はしているが、しかし、動きがないからそのままにしている。
しかし、トランプ大統領はそのような「何の動きもない時」こそ「裏で様々なことが動いている」ということを経験的に知っているのである。そのためにすぐに台湾に対しても行動をしたということにある。その行動が、「われわれは台湾独立を支持しない」との記述を削除することである。つまり、台湾の独立を認めるという可能性を行うことになったのである。単純に言えば、今までの「一つの中国」という外交姿勢を変えるということになる。トランプ大統領のような人であるからこそ、「変える」ことができるのであろう。そのことから日本も急遽対台湾にする態度を「独立国に近い状態」に近づけた。さて、では最終的にどのようになるのか。
多くの国々は中国と対立することを嫌っている。しかし、その中国との対立は、特に恐れることはないというような前例をトランプが作れば、他の国も中国を「単なる市場」としてしか考えないようになるのではないか。このようなことが徐々に「大きな戦争」への対立につながることになるのは歴史が教えてくれているが、しかし、逆にそのような対立を行わなければ、当然に、中国の覇権主義を認め、独裁国を認めるということになってしまう。それでよいのか。この選択の正しさは歴史しかわからないのかもしれない。(おわり)
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