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2023-11-30 00:00
中国情勢について
真田 幸光
大学教員
習近平国家主席は、米国。サンフランシスコでのアジア太平洋経済協力会議(AP
EC)首脳会議で演説し、「経済を開放に導くことを堅持する」と訴えている。自国が弱い状況にあるときには閉鎖的な経済体制を取った中国本土であるが、今や、中国本土経済は強くなり、他国に対してむしろ影響力を行使できるようになったことにより、「開放経済」を支持するようなスタンスに変わったと見られている。そして、習近平国家主席は、「国際的なルールを守る」と訴え、環太平洋経済連携協定(TPP)に加盟したいとの意向も改めて示している。但し、現実には、こうしたアピールの反対側で、諸外国からは上述したような考え方を基にした疑念があることも忘れてはならない。
中国本土政府は、国際機関である世界保健機関WHOに対して、呼吸器疾患や小児肺炎の集団発生の増加は新たな、または、珍しい病原体によって引き起こされたものではないと回答している。即ち、WHOは、本年10月中旬以来、中国本土北部で過去3年間に比べてインフルエンザに似た病気の増加が報告されていると述べ、また、国際感染症学会の小児肺炎に関するデータも引用しつつ、中国本土に対する見解を求めていたが、上述したような回答を行ったものである。
11月初め、中国本土・国家衛生健康委員会は、主に中国本土北部でマイコプラズマ肺炎の症例が増加していると発表、感染者には3歳以下の子供も含まれていたと報告する一方、新型コロナウイルスのような新種の変異な伝染病ではないとの回答をしたと言うことである。懸念は残る。
中国本土政府・外交部は、中国本土入国時のビザを免除する措置について、フランスやドイツなど6カ国を新たに対象に加えると発表した。一方、コロナ禍前に対象だった日本は今回もビザ免除の対象国とはならなかった。日本側は、コロナの感染が一定程度収まっていることから、かねて復活を求めてきたが、またもや対象から外された。こうした入国管理措置は基本的にはレシプロであり、日本としても、中国本土の入国を厳しく管理することを続けていくべきであるが、経済面から中国人観光客の訪日を期待している向きもあり、日本政府がどのように出てくるのか注目される。
尚、筆者は、若干視点が変わるが、日本としては、あまりにも中国人観光客に期待、依存し過ぎると、日本としての国威を守れなくなると考えている。従って、観光業界などを軸として、一国の観光客や、マスの観光客に頼らず、質の高い観光客に頼り、日本に真の国益を齎すような外国人観光客の誘致に知恵を注ぐような対応をしていくべきであると考えている。特に、上述したような、病気の感染拡大のリスクが中国本土にある上は、容易に中国人観光客をマスで受け入れるべきではないかと思われる。
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