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2023-10-17 00:00
韓国・現代自動車のロシアビジネスについて
真田 幸光
大学教員
ご高尚の通り、ロシアのウクライナ侵攻はロシアに進出していた外資系企業にも少なからぬ影響を与えており、米国企業などは、「ロシアとの関係を断つことがコンプライアンス上、重要であるとの判断から、ロシアから早々に撤退をする」という決断をした企業もありました。日本の企業も同様に社内では対応に関する議論を行ったと聞いています。また、日本政府としては、米英などと、対露政策での協調を進める一方、「エネルギー安全保障」の上からは、完全にロシアとの関係を断ち切る訳にはいかず、微妙な関係を維持していると言う側面もあります。そして、日本と同様、経済面からも軍事面からも。ロシアに対しては慎重な対応をしていかないといけない国の一つが韓国であります。
こうしたことから、韓国企業も、「ロシアでのオペレーション」に関しては様々な議論がなされたようであります。こうした中、今般、ロシアのマントゥロフ産業商務相は、現代自動車のロシア工場について、「ロシア企業が買収するだろう」との見方を示しました。これは、ロシアのRIAノーボスチ通信が報じたものであります。即ち、マントゥロフ産業商務相は、カザフスタンで開催された産業博覧会イノプロム2023で記者団の取材に応じて、「現代自動車買収については既に決定が下された。少なくとも会社側が直接明らかにしたので、近く結論が出るだろう」
と述べたとも報じられています。
ロシア現地では、ロシアの自動車・部品販売会社である、「AGRオートモーティブ・グループ」が現代自買収を進めているとの見方が浮上しています。ロシアのサンクトペテルブルクにある現代自動車の工場は昨年、ロシアがウクライナを侵攻して以来、生産を中断しています。
韓国・ロシア双方にとって納得のいく買収条件を模索、それが成立されたとの見方が出ています。韓国、現代自動車としては、苦渋の選択、ロシアにとっては自動車の自国生産維持を背景とした交渉の中で着地点を模索してきたものと見られています。尚、韓国、現代自動車としては、ウクライナ事態が落ち着いた後の、「ロシアに対する再進出」の可能性も含めた議論、交渉がなされたとの見方もあることを付記しておきたいと思います。
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