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2023-09-26 00:00
民主主義Democracyとは何か
真田 幸光
大学教員
国際社会では、最近特に、「民主主義Democracyとは何か」が議論されるようになっており、ロシアや中国本土は、その統制国家的状況から、民主主義ではなく、「専制主義Autocracy」であるといった見方をされています。こうした見方に対して、中国本土は、「中国本土には中国本土の民主主義がある。」と反論、欧米の定義による民主主義とは異なる民主主義があるのだと言わんばかりの姿勢を示しています。
それでは、一般的に言われる、民主主義とは何かと言えば、「人民、民衆が権力、権威を持ち、それを自ら行使する政治的な形態、原理、運動、思想を指す。」などと定義されています。
尚、こうした定義を基にすると、「日本は、制度としては、民主主義の制度を持っているが、人民、民衆の意思の行使となる投票行動を眺めてみれば、その投票率の低さから、実体としては、とても民主主義の体裁を示していない。」と非公式に、ではありますが、厳しく日本のことを指摘する声が、国際社会には少なくないことを一応、私たちも頭に置いておきたいと思います。
さて、こうした中、世界的にも権威ある英国誌であるところの、エコノミストの調査部門となる、「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット」(EIU)が定期的に示している指標の一つである、「2022年の民主主義指数」に関する報告では、台湾がアジアで最高の10位となったと報告されています。但し、前回から2つ順位を下げています。この調査は、世界167の国・地域が対象としており、「選挙手続きと多元主義」、「政府の機能」、「政治への参加」、「政治文化」、「市民の自由」の大きく5つのカテゴリーから評価をし、点数に応じて各国・地域を「完全な民主主義国」「欠陥のある民主主義国」「混合政治体制の国」「独裁政治体制の国」に分類しているものであります。
この報告書は2006年から発表されているものでもあります。台湾の総合スコアは10点満点中8.99点と前回の得点を維持し、「完全な民主主義国」に分類されており、カテゴリー別では「選挙手続きと多元主義」が満点の10点で、「政府の機能」は9.64点、「市民の自由」は9.41点といずれも高かったようですが、「政治への参加」は7.78点、「政治文化」は8.13点となり、順位が低下した背景となったようです。尚、我が国日本は16位、韓国は24位。中国本土は156位、北朝鮮は165位となっており、世界トップはノルウェーであったそうです。参考にしておきたいと思います。
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