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2007-09-07 00:00
東アジア版のMDGsの設定と実施を
滝田賢治
中央大学教授
「ミレニアム開発目標(MDGs)」は日本では一部専門家(研究者・外交官)やジャーナリスト・開発NGOを除いて一般にはあまり知られていない。しかしこの目標の達成度は国際社会が注目しており、地球社会で責任あるステークホルダーたらんとする国家にとってはその「責任度」を表すものである。2000年9月のミレニアム・サミットで採択されたミレニアム宣言で明らかにされた地球社会の「緊急を要する課題」であり、2015年までにその課題を達成することが約されている。(1)1日1ドル未満で生活する人口比率の半減、(2)初等教育の完全普及、(3)ジェンダーの平等、(4)子供の死亡率削減、(5)妊産婦の健康改善、(6)エイズやマラリアなどの感染症の蔓延防止、(7)持続可能な環境作り、(8)グローバルな開発パートナーシップの構築があげられている。
筆者は繰り返し本欄「百家争鳴」やその他の場で、実務的・人道的な分野での協力のレジームの「束」を当面「東アジア共同体」であると定義してきたが、この「共同体」建設のためにも、世界的な規模での「MDGs」と併行して東アジアに特有の課題も含めた東アジア地域としての――東アジア各国内の課題追求とともに――MDGsを策定し、5年ごとに各国の達成率を公表していくべきであろう。たとえば初等教育はもとより中等教育の完全普及、エイズやSARSなどの蔓延防止、核兵器を始めとするWMDやミサイルの削減、軍事費の透明性の確保、IPRの遵守率、大気・海洋汚染の改善などが考えられよう。「アジア・ゲートウェー」の推進も重要であるが、これら人間の安全保障にとって不可欠な課題を相互監視しながら改善していくことも共生のための空間を作り上げていく上で忘れてはならない。
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