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2022-07-27 00:00
(連載1)中国の経済停滞は懸念事項ではない
中村 仁
元全国紙記者
中国の経済社会問題で日本のメディアが大扱いしているのは、経済成長の失速と人口減少です。いままでのペースで中国が経済成長し、人口もどんどん増えていったら日本はおろか世界の脅威であり続けます。むしろ中国の経済低迷と人口減少は、日本や世界にとって歓迎すべきことです。ロシアのウクライナ侵略を傍観、黙認している中国を批判しながら、経済低迷、人口減の問題になると、日本のメディアはまるで中国政府の視点に立ったかのような捉え方をする。「ちょっと待てよ」です。 中国の4-6月期の実質経済成長率は0・4%に失速し、22年度の成功率目標の5・5%の達成は難しくなりました。共産党独裁政権の長期化を目指している習近平政権にとっては、重大事です。
それを日本のメディアはどうみているのか。日経新聞の社説は「中国は経済浮揚への政策の抜本的見直しを」(7/16日)という見出しです。日本のメディアがこんなことを言うのは、間違った方向に向いています。社説は「目標の5・5%目標達成は難しい。抜本的な政策の修正が必要だ」、「不動産不況に加え、IT企業や教育産業への締め付けなど、急進的な施策による政策不況の結果だ」、「ゼロコロナ政策も各地の実情に合わせ、大胆に見直すべきだ」と続きます。
さらに「就職難は深刻だ。16-24歳の失業率は19・3%と歴史的な高水準に達した」、「新たな懸念は、地域金融を担う複数の銀行で預金が引き出せなくなった問題だ」と、まるで人民日報なら書くかもしれない感じです。政権を批判できない人民日報はここまでは書けないかもしれませんが。
中国にとって、もう一つの重大事は人口減少です。国連推計によると、「世界人口は11月中旬に80億人を突破する。23年には、インドが中国を上回り、世界最多となる」との予想です。 日経は一面トップ記事で、同じ国連推計を使い、「世界人口増は1%割れ。戦後の成長の支えが転機」の見出しです。地球は80億人もの人口を支えきれないところまできています。これも大いに歓迎すべき変化です。(つづく)
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