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2022-06-28 00:00
(連載2)バイデンのアメリカと意志なき力
宇田川 敬介
作家・ジャーナリスト
さて、世界情勢を見ながら様々な人と話していると、中国もロシアもアメリカと本気で戦う気はないということがその言動でわかる、という点ではおおかた一致する。「核で威嚇」をするということは、逆に言えば「核を使わなければ対抗できない」ということであるから、通常の戦略や戦術においては戦うことができないという自白にすぎない。つまり、アメリカの正規軍がウクライナに進出し逆に核でロシアを威嚇すれば、ロシアは引っ込まざるをえないということである。残念ながら、そのような状況分析が出ていながらバイデン大統領は全くその気がない。
基本的にアメリカの民主党は、「目の前の平和」を追求するあまり、軍事的なカードの使い方が下手で、取り返しのつかない事態になりがちである。このように考えれば、第一次世界大戦も、第二次世界大戦も、ベトナム戦争も、中国の南シナ海進出やソマリア海賊もすべてアメリカの民主党政権が作り出した戦争であるといって過言ではないし、またISやアル・カイダの禍も、これらを助長し、なおかつこれらを放置したのはビル・クリントン大統領である。
そして、中国の台頭をみすみす許したオバマ時代の副大統領であるバイデン氏は、ロシアに強く出ることができず、また中国に対しても覇権主義的な振る舞いを抑止できていない。実力はあるのに戦う覚悟ができていない今のアメリカそのものである。
軍隊の標語に「一匹の羊に率いられた狼100匹の軍は、一匹の狼に率いられた羊100匹の軍隊に簡単に負けてしまう」というようなものがあるが、まさに、羊のような今のアメリカは戦狼そのものの中国やロシアに甘く見られているのではないか。何となく、世界の先が思いやられてしまう。(おわり)
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