ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2022-06-10 00:00
(連載2)戦争終結のみちすじ
岡本 裕明
海外事業経営者
日本の報道は対中国を念頭にロシア悪=譲歩などありえないという「対ロシア強硬派」的なボイスが主流だと思います。しかし現実問題として戦争を日々続け、多くの命が奪われ続けることに「頑張れ」と本気で言えるのでしょうか。ゼレンスキー大統領は当初から「戦う」と宣言し続けていますが、兵士だけがそれを行うのと一般市民が巻き添えになるのとは別の話だと思うのです。トッド氏は「ウクライナは国家であることは間違いないですが、健全な国家ではないのです」と記しています。私も少し前の投稿でこの国はそんなに品行方正ではないと申し上げました。このことは西側指導者は気がついています。故に西側諸国はウクライナを支援するというよりNATOを介して「ロシアの暴発」に備える動きを加速しているのです。これは重要なポイントだと思います。トッド氏は「ロシアの人口を見れば欧州を攻撃しようだなんて、そんな計画をロシアが描いていたはずがありません」と断言しています。これが正しいなら日本は安易な西側諸国追随は気をつけなくてはいけないのです。日本は何をすべきなのか、地政学的に遠い関係にあるメリットを生かし、日本として冷静な判断をすることが重要であり、「僕も仲間に入れて」ではあまりにも軽すぎるのです。
岸田首相が6月29-30日にスペインのマドリッドで開催されるNATOの首脳会議への出席を検討していると報じられています。私からすれば「なんでそこまで行くのか?NATOと日本をどう結び付けるのか」論理的構築が出来ないのです。まさか、日本がNATOに加盟して何かあった時、アメリカならず、欧州の加盟国が助けてくれるというシナリオを描くのでしょうか?それは今の時点ではやりすぎではないでしょうか?
私は和平追求派です。国境が変わらなかった時代は残念ながらありません。誰もが戦争の後は反省を述べ、指導者は美しい言葉を並べますが、それが守られたこともないのです。そして近年はアメリカがこじ付け理由による介入をすることでより複雑なものしてきたのもまた、歴史であります。私はウクライナの人々が倒れ、苦境に陥り、街が破壊され、全ての国富が奪われていくのは見るに耐えられないのです。あの国を再生させるには50年はかかるでしょう。民族や所属主義問題はほぼ単一民族の日本にはなかなか理解しがたいものがあると思います。私は、プーチン氏が大統領を辞任、政界引退をし、ロシアが復興のための資金負担をする交換条件で東部ウクライナの割譲を実現性のある折衷案とみています。もっとも過去の歴史からはそんな約束はすぐに覆されるのかもしれませんが。
だれが講和するのか、トルコのエルドアン大統領とか中立を保つイスラエルあたりになるのか、いずれにせよ大国による講和ではない気もしています。本来であれば日本は講和チームに入れるチャンスがあったと思います。そうすれば国連の常任理事入りすら支持されたでしょう。が、今のポジションではもはやそれは厳しいかもしれません。(おわり)
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会