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2022-04-28 00:00
(連載2)対ロシアと対中国に見えるダブルスタンダード
倉西 雅子
政治学者
言葉では厳しい口調で糾弾し、判決の順守を求めながら、それを行動に移すことはなかったのです。この態度は、今般のロシアに対する強硬な対応からしますと、ダブルスタンダードと批判されても致し方ないように思えます。
目下、メディア等では、今般のロシアによるウクライナ侵攻が、中国による台湾侵攻を引き起こすとする懸念を報じております。ロシアがウクライナ東部に独立国家を建設することに成功すれば、中国もまた、武力による一方的な現状を試みるであろうと…。日本国もまた、尖閣諸島のみならず、日本国全土が中国から直接的に攻撃を受ける脅威に晒されていますので、他人事ではありません。
極東にあっても中国の軍事侵攻が起きうるのですから、こうした事態を事前に防ぐためにも、先ずもって対中制裁を実施すべきなのではないでしょうか。今からでも遅くはないはずです。ロシアにだけ厳しく、中国に対しては甘いということでは一貫性を欠きますし、違法行為に対しては、いかなる国に対しても等しく制裁を科さないことには、国際法秩序が維持できるはずもありません。
中国による国際司法機関による判決に対する不服従は、同国による武力による一方的変更を伴う南シナ海の不法占拠(侵略)という違法行為の継続を意味します。日本国を含む諸国には、対中制裁に際して国際法上の根拠があるのです。しかも、ウクライナ危機におけるロシアの立場と同じく、南シナ海問題では、当事国の中国は安保理常任理事国であり、国連に期待することはできません。そうであるからこそ、対中制裁は、国際法秩序の維持に責任を負う、中国を除くすべての諸国の義務でさえあるのではないかと思うのです。(おわり)
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