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2007-08-13 00:00
連載投稿(3)日中韓協力こそアセアン経済発展の土台石
廣野良吉
成蹊大学名誉教授
さらに近年、日本、韓国にとってその輸出市場としての中国の存在も大きく、日本と韓国の対中貿易結合度は2000年-2005年の間に、それぞれ1.9から2.4、3.3から3.8へと上昇しており、中国の対日、対韓貿易結合度もそれぞれ同期間に若干の変化を示しているものの、3.1から2.5、2.0から2.0といずれも高い水準を維持している。韓国の対日貿易結合度(2.2から1.9)は、日本の対韓結合度(2.8から3.4)に対比すると、中国市場への依存度の上昇もあって若干低下しているが、それでもそれぞれ高い水準を維持している。日中韓3カ国の経済的相互依存度は、中国にとっての香港(5.5)、日本にとっての台湾(4.6)を除けば、最も高いのが近年である。
日中韓3カ国は、いたずらに相互に対する国民の警戒心や不信感を高めることなく、今後も貿易、直接投資を通じた高い経済的相互依存度を維持していくことが、3カ国の中長期的な経済発展に不可欠である。と同時に、そのことがアセアン諸国にとって北東アジア3カ国の経済的魅力を一層高めることになり、さらには東アジア全体の世界経済に占める地位の強化にもなる。正に対外的に開かれた日中韓協力はアセアン諸国の中長期的経済発展の土台石である。
この意味で、日中韓3カ国は今後も自国経済の発展のためだけではなく、アセアン諸国の経済発展の為にも、3カ国間の協力を高め、対アセアン協力を強化していくことが望ましい。この点で日本が積極的に指導力を発揮することが、アセアン諸国の対日信頼を一層深め、日本アセアン関係の長期的発展をより強固なものとすることになり、アセアン・プラス3の東アジア経済共同体の早期実現にも、好影響を与えることになるであろう。(おわり)
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