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2022-02-15 00:00
(連載1)韓国の国防意識について
真田 幸光
大学教員
韓国の政府系シンクタンクの一つである統一研究院が公表した、「統一意識調査」という調査の結果によると、韓国の周辺国のうち韓国の安全保障において、最も脅威となる国として回答者の71.8%が中国本土を選んでいます。次いで日本(21.1%)、米国(6.3%)、ロシア(0.8%)の順となっています。
私の感覚からすると、これは、客観的な脅威の認識として韓国国民が回答したようには思えません。どちらかといえば、韓国国民の「潜在的に感じている感覚的な怖さ」の度合いを示した数値と解釈するべきものといってよいでしょう。しかし、日本が21.1%を占めていることは日本人には意外に思われるかもしれません。韓国人は、未だに近い歴史の中で一時期にあった日本の朝鮮半島統治時代を念頭に、現代においても「日本人のことは怖い」と捉えているということだからです。他方、更にまた、歴史的に長い間朝鮮半島を蹂躙してきた中国本土が、ここにきて国力を急速に増強していることについては、「飲み込まれてしまうのではないか」との恐ろしさを感じているようであります。
そして、米国を6.3%が最も脅威となる国として挙げています。割合として小さいとはいえよくみる必要があります。韓国はアメリカがとる「韓国に対する傲慢な外交姿勢」には辟易としているのですが、それを如何ともし難いのは日本と似たような状況です。その上で、アフガニスタンのカブール陥落でも印象付けられた「アメリカにはいつ見切りをつけられるか分からない」といった不安が、安全保障上の脅威として人々に認識されているのではないかと思われます。
そして、この調査の結果として、「進歩(革新)層(67.9%)、中道層(70.3%)、保守層(76.1%)のいずれも中国本土を最大の脅威国として挙げた」ことが指摘されています。そして同院は、「中国本土の戦狼外交など強圧的で周辺国を尊重しない態度、香港の民主化運動弾圧、台湾への圧力などで中国本土を脅威に感じている」と分析しています。(つづく)
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