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2022-02-05 00:00
(連載2)キシダノミクスで2022年の日本経済はどうなるか
大井 幸子
国際金融アナリスト
第2の要因は、パンデミックです。安倍氏はまさにパンデミックと入れ替わりに首相の座から去って行き、多くの安倍政権の政策を継承した菅政権はパンデミックに対応しきれずに退陣に追い込まれました。はたして、オミクロン株や新型ウィルスの感染拡大が警戒される中、岸田首相はウィズコロナの有効な経済政策を打てるでしょうか?
第3に、現在、米中対立が激化し、台湾をめぐり両国は緊張関係にあります。アベノミクスの頃は、トランプ大統領との友好な関係を保ち、中国リスクも今ほど顕在化していませんでした。しかし、このところ中国不動産開発セクター巨大企業のデフォルトや巨大IT企業の上場廃止など、中国リスクは高まっています。
その裏には、中国国内の熾烈な権力闘争があります。習近平氏は2013年に主席となりましたが、それまで中国の成長を支えてきたのは、改革開放路線の江沢民派による政治支配です。江沢民派が隆盛を極めた頃に中国に進出し、中国依存度を高めた日本企業もまた、習近平派による圧力に晒されることになります。
このようにアベノミクスの前提となった三つの要件が、キシダノミクスには逆風となっています。まとめると、(1)日銀の量的緩和政策の軌道修正、(2)パンデミック、(3)熾烈な米中対立と中国国内の権力闘争、が、かつてないほど日本の株価を押し下げる要因になっています。三つのうちのどれ一つとして容易に解決できる問題ではなく、岸田政権にのしかかる試練は大きいです。(おわり)
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