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2022-02-04 00:00
(連載1)キシダノミクスで2022年の日本経済はどうなるか
大井 幸子
国際金融アナリスト
2022年年明け、日本株は年初大きく上昇しましたね。3万円台に近づいたものの、このご祝儀相場は長く続かず、下落に転じました。その要因は、米国FRBのタカ派スタンスです。FRBの政策決定会議の12月の議事録の詳細が公表され、量的緩和の縮小と政策金利の利上げを推し進めるタカ派がマーケットの予想以上にかなり強いことが明らかになりました。さらに、FRBに加え、日銀もこれまでの超緩和政策を軌道修正することが明らかになりました。
2022年、キシダノミクスで株価はどうなるのでしょうか?米国は自国内で急激に進むインフレーションに対して実効的な処置を取ることを避けることができない状況にあるため、これまでの金融緩和政策を維持することはしないことを踏まえた対話を金融市場としてきましたが、実際に先に引き締めに入りました。そして、日本においても、日銀が密かにその後追いをすると考えられます。そのため、金融引締に関しては、日本の政策は米国に比して出遅れ感があるといえます。結果として、直近の状況を見ると日本の日経平均株価を始めたとした相場観はかなり冷え込んでいるようにも見えるものの、今年という期間で見ると、日本に投機筋のリスクマネーが流れ込むでしょうから、今後は株価を押し上げるかもしれません。
一方、量的緩和で株価を上昇させたアベノミクスと今のキシダノミクスとでは、だいぶ状況が変わっています。第1に、日本の株価を押し上げた大きな要因は日銀による超緩和策でした。黒田総裁はインフレ2%を目指して前代未聞の量的緩和を実施しました。外人投資家や海外投機筋は、量的緩和で円の価値が相対的に安くなると判断し、「円ショート+日本株ロング」を仕掛け、円を空売りし、株を買うトレーディングを進めました。その結果、円安+株高となりました。
逆に海外勢がリスク回避に動く「リスクオフ」では、一斉に株を売り、円を買い戻してポジションを閉じる動きに出ます。このため、リスクオンのトレーディングの巻き戻しで、逆の現象が起こります。今の日本で起きている、株安+円高の弱気市場はこの岸田政権下でのアベノミクスからの変化を表したものとなりました。今後もこのパターンがキシダノミクスである程度繰り返されるとみられます。(つづく)
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