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2022-01-20 00:00
(連載1)施政方針演説、優等生でパンチ足りず
岡本 裕明
海外事業経営者
通常国会の開催に際し、岸田首相が施政方針演説を行いました。地味な内容だったため、メディアでの露出は限定的です。日経も社説が無理に取り上げたような感じになっており、捉え方によっては突っ込みどころがない成績優等生の答案ということかもしれません。岸田首相は世論調査では最新版が読売のもので66%と上昇、オミクロンが急拡大している中で菅前首相とは真逆の反応を示しているとしています。その理由を同紙は「先手先手で対策を講じていることが大きい」としています。つまり、いったん決めたものでもそのあと微調整するフレキシビリティを持たせた点が評価されているとしています。
私は菅氏が首相になってすぐに「この政権は持たない」と申し上げたのは菅氏の頑固さが日々刻々変わる時代に不向きとすぐに察知したからです。菅氏の官房長官時代からのその仕事のやり方を知っている人ならば彼がどれだけ融通の利かない首相だったかお分かりになるでしょう。その点、岸田首相はかなりタイプが違います。逆に言えば芯がどこにあるのか、どうしたいのかわからないともいえるのです。施政方針演説では全ての項目に於いてまるで選挙立候補の演説のような耳あたりの良い、ペーパーテストをすれば95点取れる内容なのです。これではマスコミも何も書けないでしょう。私が当初から岸田政権は長期政権になる、と申し上げているのはそのあたりを考慮したものです。
さて、その演説のトップがコロナ対策でした。これは確かに重要なのですが、政府がやることと地方自治体がやることがバラバラであったり、様々な専門家が相変わらず「心配症候群」の発言を繰り返していたりするため一種の洗脳が起きてしまっています。オミクロン株の流行過程が他国の動きと同じになると仮定するなら日本では1月末あたりにピークが来ると予想できます。それまでには1日10万人を超える程度まで感染者が増えるかもしれませんが、その後一気に下がり2月末には相当減少する公算が強いとみています。現状でもコロナによる重症者はさほど増えておらず、今後も慌てることはないとみています。イギリスやアメリカ、カナダでは、既に感染者数が減少サイクルに入っているためこれ以上危機を煽ることはしていませんし、経済なども考慮しながらしっかり見届けるという姿勢になっています。よって、政府としてはブースター接種を着実に進め、経口剤などで対策をとり、医療体制をしっかり整えておく、という実務クラスの対応で充分といえますし、厚労省マターにしてもよいぐらいだと思っています。
2番目に挙げた「新しい資本主義」では、首相は財政健全化、格差是正、新自由主義の行き過ぎへの反省、デジタル活用による地方活性化、人への投資、中間層の維持を盛り込みました。正直、これが全部できればノーベル賞もので、そんなうまい話はないと考えてよいでしょう。その中で首相の性格からすると財政健全化が一番踏み込むエリアではないかと思います。つまり、安倍・高市グループとは一線を画するのではないかということです。(つづく)
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