ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2007-08-09 00:00
「永田町」の動きと対外関係への考慮
櫻田淳
東洋学園大学准教授
此度の参議院選挙に際して、安倍晋三総理は、自民党大敗という結果を前に、政権継続を決意した。この安倍総理の判断に対しては、早速、自民党内外から異論が噴出している。しかし、参議院選挙は、政権選択を問う選挙ではない故に、安倍総理の判断それ自体は、何ら誤っていない。
安倍総理が政権運居に行き詰まり、退陣を表明するとすれば、そのタイミングは二つしかない。第一は、来年度予算案が成立した時点である。内閣総理大臣の最低限の仕事は、予算案を作成し、その予算案を国家審議に掛け、それを着実に執行することにあるのであるから、来年度予算案を成立させれば、安倍総理の責任は果たされたことになる。第二は、来る総選挙に突入して敗北した時点である。このことについては、あらためて説明を要すまい。
「永田町」の動静を伝える報道によれば、安倍総理が「洞爺湖サミット」を「花道」にする形で退陣するという声もあるようである。しかし、それこそは、想定される最悪のタイミングであろう。「洞爺湖サミット」のような外交舞台は、「どうせ辞める人物」がホストを務めるには、余りにも重要なものであるし、そういうことをすれば、諸国の指導者に対しても失礼であるのは、明らかである。また、「どうせ辞める人物」の言葉は、対外影響力を担保できないという意味では、日本国の国益を毀損するものであろう。
日本では、「永田町」の動きに際しては、対外関係への考慮は、往々にして欠落するものである。しかし、こうした現状は、対外関係に注意深くあらねばならない日本の立場を踏まえれば、決して芳しいものではないであろう。日本は、どのような布陣の下で「洞爺湖サミット」を迎えるのであろうか。このことについては、シリアスな関心が払われてもよいであろう。
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会