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2021-12-23 00:00
(連載2)きな臭いウクライナと台湾の問題
岡本 裕明
海外事業経営者
その間、中国のテニスプレーヤー、彭帥選手問題も日増しに注目度を浴び、女子テニスを統括するWTAが中国でのテニスの試合の開催凍結を発表しました。本件は元共産党幹部がかかわることもあり、かなり神経質な扱いとなっています。北京五輪開催が迫る中、アメリカ、オーストラリアなどが外交的ボイコットの最終判断を下す時期とされる中、こちらのきな臭さも更に増してきているように見えます。
ウクライナ問題と中国台湾問題は、お互いにどう関係するのでしょうか?私の考えすぎかもしれませんが、例えば、ロシアがウクライナに侵攻し、アメリカと欧州をそちらにくぎ付けにする間に中国が台湾をさっと奪うというシナリオです。第二次大戦の時、日本と同盟関係に合ったドイツがソ連へと急速に侵攻したことでソ連軍が欧州戦線でくぎ付けになりました。この際、日本にはソ連と開戦する選択肢がありました。ソ連は国土が広いため西と東両面を同時に守れず、兵士や兵器を運ぶという手間暇がかかるという弱点を突くのです。実際には、日本は南進し手薄になったシベリアを攻めるチャンスを逸しました。これに学ぶなら今回、ロシアが西側で欧米の気を引いている間に中国が台湾を奪取するならば戦略的にはハードルが大きく下がります。タイミング的には北京五輪が終わった直後がねらい目です。ならばウクライナ侵攻が先行しなくてはいけないので目先の展開には神経質にならざるを得ません。
第二次世界大戦の時はソ連の存在感は大きかったのですが、中国のそれはありませんでした。今は違うのです。ロシアは西側を守り、中国が東側を守ることで両国の連携が可能なのです。アメリカはウクライナにも台湾にも物理的に距離があり遠すぎるし、バイデン大統領は判断が甘くなりがちです。軍事的にはアメリカは不利でしょう。NATOがどれだけ防衛能力があるかも問われます。欧州が一致団結するのか、です。特にドイツはコロナ騒ぎの上に、これからは中道左派政権が舵取りをします。
もちろん上記のシナリオは非常に薄い可能性の話なので私の作文に過ぎないのですが、近年、国家も人々の行動もとてもギスギスしています。それはコロナが導いた人間社会への挑戦ではないか、とすら思っています。判断も短絡的で自己利益の追求が目に余ることもしばしばです。世界は平和というマントを装っている、しかし、それを取ると牙をむくというアンビバレントな世の中である気がしてなりません。私がのぞく水晶玉の絵図は悪い夢で醒めてしまえばよいと思っています。(おわり)
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