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2021-12-07 00:00
(連載1)「統制経済」へ向かえば人類の危機
大井 幸子
国際金融アナリスト
私の両親は昭和一桁生まれ、祖父母は明治生まれでした。子供の頃に家族から聞いた戦争中の話を覚えています。例えば、お米は配給だったとか、「鬼畜米英」、「贅沢は敵だ」、「欲しがりません、勝つまでは」と言ったことです。なぜ今、こんなことを思い出すかというと、中国で化粧や美容への風当たりが強まり、芸能人の華美なライフスタイルへの非難が高まるなど、日本の戦時中を彷彿させる動きがあるからです。
戦時中の日本は統制経済で、人々の生産活動、行動の範囲は制限され、またライフスタイルや言論活動は監視されました。そして、21世紀の今、同じようなことがパンデミック拡大以来、世界同時多発的に起こっていると実感するこの頃です。昨年3月のコロナショック、その後のデルタ株など、これまでも感染拡大の波が押し寄せてきました。そこには以下のようなパターンが見て取れます。
1.新種株とワクチンの追いかけっこ
先日急に出てきたオミクロン株について、世界のメディアが一斉に報じました。これからは人々の恐怖心が煽られ、ワクチン追加接種や緊急事態宣言へと導かれると予想されます。その前のデルタ株とブースターというような組み合わせで、追いかけっこが続きます。
2.経済活動の制限
ロックダウンになると、工場の稼働が止まるなど、生産活動がシャットダウンされます。また、人々は外出や移動が制限され、経済活動がフリーズします。
3.供給サイドの逼迫、物不足と物価高
ロックダウンの期間中、需要は人為的に封印され、解除と同時に需要が戻っても、生産ラインの整備や工場の再稼働には時間がかかります。サプライチェーンの分断はすぐに回復せず、グズグズしていると物不足が深刻になり、次第に物価高になっていきます。インフレ警戒が高まると、政府が価格統制、数量規制などに乗り出します。例えば、最近のバイデン政権による石油備蓄の放出は、ガソリン価格高騰を抑制しようとする動きで、統制経済の走りと見られます。(つづく)
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