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2021-11-08 00:00
米中間のはざまで日本はどう動くか
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
5日の毎日新聞は、「EUと台湾協力強化」「欧州議会議員団初の訪台」「対中国念頭に接近」、6日の日本経済新聞は、「ドイツ艦 20年ぶり日本寄港」「対中抑止、関与にカジ」「防衛協力へ共同訓練」、6日の産経新聞は、「日欧対中防衛協力を加速」などと最近の邦字紙は欧州の中国離れ記事を掲載している。これらの現象について、知人は、まさに「赤信号、みんなで渡れば怖くないだ」と皮肉る。
また、同じ邦字紙に、6日の産経新聞は「中国 国際輸入博覧会 上海で開幕」「習氏、TPP加入へ意欲、市場開放強調 米に対抗」、6日の朝日新聞では、「摩擦あっても中国市場は魅力」「同博覧会で、米国の出展企業が過去最多」、こうした悩ましい状況下、5日の産経新聞の「正論」欄の経済産業省出身の細川晶彦氏の「及び腰の人権から脱却できるか」は具体的で一つの指針となるものだ。
同氏は次のように述べる。「人権問題」で日本は及び腰でG7で孤立していたが、先月の英国でのG7貿易相会合で、(日本もイニシアチブをとり)「共同声明」に次の内容を入れた。一つは「強制労働を供給網から排除するための共同行動」。これは、念頭に中国新疆ウイグル自治区における強制労働を指す。これまで日本は、「懸念の共有」にとどまり今回の「共同行動」は、態度を明確化した。もう一つは、「予見可能性」だ。米中間の狭間で企業が直面している深刻な問題だからだ。米中双方の「恣意的な運用」で正当なビジネスにも支障が出て、企業も委縮する。もちろん実際の運用では慎重な判断が必要だ。欧米も人権問題では、ダブルスタンダードを否定できず、共同行動と言っても、同じ政策をとる必要はない。主権国家として自らの責任で判断してレッドラインを設定することが必要だ。
この意見のほか、コロナ前に中国の知識人との会話を思い出す。筆者の、経済が資本主義で、政治が専制政治という、一種矛盾した体制がいつまで続くのだろうかとの疑問にある知識人は冗談めかし次のように答えた。日本人は、よく俺たちのところには100年企業が沢山ある。お前たち中国にはないだろうと言うが、中国にもあるのだ。それも極めて有力な奴がだ。それは、中国共産党だ。成立当初は10名だったが、今や1億に近い党員を持つ大大企業だ。民主化の必要性は、われわれ知識人はよく理解しているが、まず、民主主義は、多種多様な意見に配慮が必要だ。そして、それら民衆は、権利の施行を声高らかに叫ぶだろう。日本は、幸運にも今成熟した民主主義をエンジョイしているが、まだ多くの人が貧しく、教養も十分でない、少数民族問題も頭が痛く、多種多様な意見飛び交い、混乱した社会となりがちな中国では、今の共産党による国の運営が一番良いのかも知れない。
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