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2021-07-17 00:00
大谷選手フィーバーを喜ぶ
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
米大リーグで、投手、打者、走者として大活躍の野球の大谷選手への米国のフアンの熱狂ぶりをうれしく思う。大谷は、そのマナーも謙虚かつ礼儀正しい、野球を愛する若者の素直な姿で
彼らからの多大の好意を寄せられている。第二次大戦前の世界から孤立した日本ではなく、幅広く世界で活動する日本として、こうした精神面で好意を寄せられることは重要だ。しかし、戦前の時のように他のアジア諸国から孤立したかたくなな姿はだめだ。
欧米人からすると、人種偏見はなくとも、日本人と、中国、韓国などの人たちの差別した認識は難しい。我々日本人も、例えば皆が敬意を払う北欧のそれぞれの違いを述べれる人は少ない。大谷青年とならんで思い出すのは、中田厚仁(ナカタ アツヒト)青年だ。彼は、国連のカンボジャ暫定統治機構が実施した1993年の総選挙の選挙監視委員として活躍中にテロにより殺害された。彼も素晴らしい人だったが、その父親の武仁氏も素晴らしい人で、ご子息の遺志を継ぎ、国連のボランティアの活動を長く続けた。
国連の出している重要な出版物に時々、To Atsu(厚仁へ)との前書きがあるのを見るだろう。しかし、先進国はみな、こうした国際貢献は熱心だ。20年前の調べでは、人口が日本の3分の一のカナダが、80人以上のこうした尊い犠牲者がいた。フランスなどは、アフリカ、中近東地域などへの、援助一番乗りを図るために、他国の他国の援助機の仏上空の飛行を妨害したりした。
英国の知人は、アダム スミスが国富論で説いているのは、国の富は「優秀な国民がどれだけいるか」にかかる、ということも述べる。資源が豊富にあり、土地が肥沃だったりすると国が豊かになるとは必ずしもならないのだ。彼は日本の歴史に詳しいが、日本が近代において他のアジア諸国が欧米の侵攻を受け、あるいは植民地となった中で、日本はそれを防げた理由は、近代日本の前の江戸時代から一般国民への教育が普及しており、西欧近代のシステムに素早く対応できたからだという。日露戦争当時の識字率は日本が遥かに高かったのだ。
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