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2021-07-14 00:00
(連載2)「都議選、予想外」はなぜ
岡本 裕明
海外事業経営者
東京がそこまで内向き志向だったとすればコロナの1年半の影響はそれにさらに拍車をかけたことになります。給付金の支給の遅れやコロナ対策で都政へ様々な不満の声がマスコミで鬱陶しいほど流れたのですが、それ以上に声なき声とは「安心安全」だったということでしょうか。
自民党にとっては大いに悩まねばなならない事態になったと言えます。一部メディアは秋の選挙は大丈夫か、という弱音も出ています。一点、今回の選挙で着目しているのは立民が7議席から15議席まで伸ばした点です。無党派の方々の一部がアンチ自民として明白な姿勢を見せた可能性は否定できません。こうなると秋の選挙は割れることも視野に入れる必要があります。それはコロナ対策や五輪の結果に関わらず、世の中が二分する前兆なのでしょうか。世界を見れば拮抗する二大勢力はあります。それが景気情勢などにより時代の流れを反映してきました。日本の場合は海外と違い、労働者と使用側の明白な区別、賃金差は海外ほどではなく二大政党は根付かないとされてきました。
ところがこのところ、明らかに生活に困窮する人たちが増えていることも事実です。また女性は将来の安定を一義とする傾向が強いため、日本がかつての成長とバラ色の未来を期待できなくなった以上、イケイケどんどん的な右派思想からより左派にシフトしやすい下地はあります。世界でも都市部はリベラルが強いのが当たり前になりつつあり、日本の自民体制はある意味、欧米の流れからすれば異質感があるのです。
今回の都議選でもう一つ注目しなくてはいけないのは小池氏の出方です。彼女にとってはオプションが一気に増え、有利な展開となりそうです。知事投げだし説は後退し、タイミングを見計らいながらじっくり戦略を考えることが可能になりました。既に五輪中止論は消えたわけで都民ファの主張する無観客に誘導し、小池氏の切望する五輪を安全安心な大会として世界の歴史に残る形で成功裏に納めれば彼女のポイントはどう転んでもプラスにしかなりません。そこで初めて出てくるのです。「東京五輪を成功に導いた小池百合子」と。何と言っても女帝ですので物語はまだまだ続くのでしょう。恐れ入りました。(おわり)
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