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2021-07-08 00:00
中国の米欧結束へのゆさぶり
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
さる7月5日、習近平中国国家主席は、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領とテレビ会談を行い、経済連携を呼びかけたと報道されている。会談後中国外交部は、いま欧州議会で審議が凍結されている中国と欧州との投資協定について、独と仏の首脳は支持したと述べている。最近の日本での報道では、欧州が中国への警戒を強めだし、インド太平洋関与にも動き出し安全保障面でも中国離れだと述べる向きが多い。確かに欧州において、中国の存在感は顕著だ。経済関係は拡大の一途をたどってもいる。しかし一方、中国の投資・買収を通じての先端技術流出などの問題もおおきくなってきた。欧州は確かに今、そうした中国をにらみつつ、アジアへのアプローチ、日本との連携などに動き出してはいる。
しかし、同じG7の先進国同士であっても、人種、文化、歴史の違いは大きいのだ。日本は今、米中のはざまで難しい立場にいる。民主主義と専制政治のどちらを選ぶかと言われたら答えは決まってはいるが、隣国であり、経済の結びつき、歴史的な交流は欧米とは異なるものだ。もちろん今、西側陣営と中国との対立で、中立などありえないし、ただでさえ文化的背景の異なる異分子的な存在でもある日本は無様な右往左往は許されない。米国とは安全保障上の条約があるが、欧州とは日本は今のところないのだ。海千山千の国際場裏での動きに長けている欧州の知恵もとり入れつつ、欧州は安全保障では欧州が第一であり、アジア地域は中国牽制の一つの手段でしかないと見切り、うまく協力関係築きあげることが肝要だ。
過去、日本もいじめられ、レアメタルの輸入を止められた。中国は今、13億人の巨大市場を持ち、いろいろな形で圧力をかけても来る。2010年ノルウエーのノーベル委員会が、中国の民主活動家の劉暁波へノーベル平和賞授与をきめた際、中国は内政干渉だと激怒し、同国の中国輸出の太宗を占めるサーモンを禁輸し、中国の港で腐らせたということがあった。同国はその後「今後は、中国の核となる議題においては批判しない」と声名を出し決着した。
中国との交渉は本当に大変だ。粘り強く、したたかに、あらゆる知恵をはたらかさなければならないのだ。いま日本では、二階さんのような中国とのチャンネルを持つ人が攻撃されている。二階さんは、中国との関係は古く、日中関係の照る日曇る日いろいろな場面をつないできた。筆者の知る中国在勤者は、様々な苦労を経ている。いま口で、中国の非人道的行いを非難する向きが増えたが、実際に経験するのとは段違いだ。初期のころ、駐在の住居は中国側の提供だった。ある日、突如、立ち退けと言われ、乳飲み子を抱え大変な目ににあった人もいた。交通事故にあい病院へ駆け込む、病院側はまず金を払えとくるのだ。血だらけのになりつつ、電話を何とかかけて、奥さんに金を持参してもらった人もいた。ちなみに、いまの中国では医者や病院関係者がよく患者に襲われ、死亡するケースも少なくない。
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