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2021-06-04 00:00
(連載2)五輪とコロナに埋もれた7月都議会選の行方
岡本 裕明
海外事業経営者
オリンピックへの判断が遅れていることも災いしています。やるやらないという議論があちらこちらで湧き上がる中、海外の参加選手からは「どっちかはっきりせい!」という声も上がっています。この辺りの煮え切らないところが日本らしいところで力技が出来なくなり、寝技で時間を稼ぐような状況にあります。
小池氏のオリンピックへのだんまりは、当然ながら自分の政治家生命において最善最良の選択肢が何処にあるのか、模索しているからです。政権与党の自民党と歩調を合わせ、自分の単独判断といわれるのを避けているようにも見えます。とすれば、小池氏が都民ファへの支援はそこそこにしてもっと大きな果実を自民党に見出す可能性は否定できないと思います。実際、小池氏の直近の会見の様子からは姿勢からは表向き、五輪をやる前提の話しぶりです。但し、その本心は額面通りではなく、やってもやらなくてもどちらにでも変化できる都合のよいポジションを取っています。
1989年からの都議選を分析したアンケートで「選挙に於いて政党を優先するか、候補者を優先するか」という問いに対し政党優先が概ね4割程度となっていますが、09年の選挙の時だけは6割近くまで跳ね上がり唯一、過半数越えとなっています。09年と言えば民主党政権下で世の中がガタガタの時。これから類推すればコロナで皆が苦しい今は政党を選ぶ傾向が強まると見え、政治的手腕に欠けた都民ファが大敗する公算が大いにあり得るシナリオです。とすれば小池氏は二階氏のパワーが健在である今のうちに自民との関係を修復し、菅政権後を頭に描くのではないかとみています。小池さんはある意味、小泉純一郎氏と似ており、選挙民には人気があるけれど政党という枠組みからは異端視されたり、一匹狼的な存在に見えます。
都民ファが仮に大敗すれば自分の直接的後ろ支えがない都議会の上に鎮座するより、国政に再び返り咲くこともオプションに入るかもしれません。もちろん、その条件は閣僚の中でも上の方のポジションなら、ということでしょうけれど、小池氏は自民の男性議員はともかく、女性議員とうまくやっていける感じは微塵もないと思います。これが最大のネックでしょう。そんな駆け引きがこれから一カ月の間、都議会選挙を巡って行われます。オリンピック開催問題や緊急事態宣言の中に紛れて目立たない状態ですが、選挙までの間、キーパーソンの発言は重要な意味を持つかもしれません。(おわり)
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