ホーム
新規
投稿
検索
検索
お問合わせ
本文を修正後、投稿パスワードを入力し、「確認画面を表示する」ボタンをクリックして下さい。
2021-03-06 00:00
(連載2)ジェノサイド問題がキーとなる
岡本 裕明
海外事業経営者
ではなぜ、今まで放置をしていたのかと言えば「必要性や緊急性の観点から距離を置いてきた」(産経)となっています。悪い言い方をすれば島国の悪い面であり、「自分に火の粉かかかってこなければ後回し」ということでしょう。ちなみに国連のジェノサイド条約が加盟国への国内法での処罰規定があるのに対して似たような取り決めに国際刑事裁判所のローマ規程があり、これには縛りがないため、日本は2007年に加盟してます。
さて、このような中、アメリカが新疆ウイグルに対する中国のふるまいはジェノサイドだと認定しています。これを受けてポンペオ前国務長官が北京五輪の開催地変更を求めているほか、共和党議員の一部からアメリカ選手団のボイコットの声が上がり始めています。またカナダもカナダ人の中国での2人の「人質問題」を含め、中国との関係が悪化しており、アメリカに追随する動きが出そうです。
ジェノサイドの定義次第ですが、人々にとって生まれ育つ国や場所、タイミングは全て宿命であり、選択の余地がないという前提に立てば片や自由を謳歌し、片や弾圧を受けるべきではありません。ジェノサイドは特に宗教的、思想的背景があり、「嫌な民族を一束にし、国家運営の邪魔にならないようにする」という政治的、権力的弾圧であります。ミャンマーのロヒンギャに代表される少数民族問題も然りであります。当然、香港や台湾の民主化問題にも絡んでくるわけで中国共産党が自国の都合で人々の権利を突然剥奪したり、重要な変更を強いたりするのは現代社会においては否であるわけで、ポンペオ氏の主張は正鵠を得ているといってよいでしょう。北京五輪のボイコットとなればモスクワ五輪の二の舞ということになり、メンツを大事にする中国の顔は丸つぶれということになります。
民族と宗教は歴史的に揉め事ネタのトップでありますが、日本はその点、ほぼ単一民族で神道に教義がない点においてジェノサイド的な問題は起こりにくいと言えます。(その代わり個人を対象とする「いじめ」が多く存在します。)当然ながら日本ではこういう問題もあまり正面切って議論されることはないのですが、ジェノサイドを背景にした政治的ぶつかり合いが2021年も着目点の一つとなりそうです。(おわり)
投稿パスワード
本人確認のため投稿時のパスワードを入力して下さい。
パスワードをお忘れの方は
こちら
からお問い合わせください
確認画面を表示する
記事一覧へ戻る
東アジア共同体評議会