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2021-02-18 00:00
(連載2)膨張する中国への包囲網
岡本 裕明
海外事業経営者
トランプ政権は昨年、台湾を国家として承認することを真剣に検討していました。なぜならアメリカが正当な理由をもって台湾を支援するには台湾がアメリカとの同盟国であることがアメリカ世論の支持を取り付けるのに重要だからです。(F.D.ルーズベルトが選挙公約で戦争をしないといったのに真珠湾攻撃を理由に日米対戦ができたのも反日というアメリカ世論の後押しがあったからです。世論を盛り上げることは大統領のStatesmanshipそのものなのであります。)
バイデン大統領とインドのモディ首相は電話会談を行い、日米豪印の4カ国による「クアッド」について前向きに取り組むことで方針が一致しました。また、4カ国の首脳が近いうちに会談することも決まっており、その際に中国にやや腰が引けているインドがどう対応するか注目されています。特に、国境を接するインドと中国の緩衝帯のような役目を果たしたミャンマーがクーデターによって情勢が読めない中、インドとしては重い腰を上げざるを得ない状況にあります。
最後に包囲を決定づけるのはロシアではないかという気がしています。プーチン大統領の支持率がナワリヌイ氏の拘束で急速に悪化しており、読売によると18-24歳の若年層のプーチン支持率が51%しかないと報じています。明らかに「プーチンの賞味期限切れ」状態となっており、ロシアの民主化がさらに進むようであれば中国の包囲網はガチガチのものになります。
世界の中で「出る杭は打たれる」現象はより鮮明になっており、国際関係論的なパリティ(均衡)が保たれなくなっています。特に力による支配に対する世界の監視体制が強まっていくことになるでしょう。欧州もメルケル首相の退任が間近になり、今後の政権と対中国のスタンスが大きく問われます。個人的には中国の膨張は世界が一丸となって抑え込む方向がより強くなってくるとみています。そしてアジアの盟主である日本にその大きな役割と期待感が出てくることは確かでありましょう。これに応えらえるかが世界の中の日本の位置づけを決めていくことになりそうです。(おわり)
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