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2021-02-15 00:00
(連載1)新型コロナウイルス感染症対策
古閑 比斗志
医師
新型コロナウイルス感染症(covid-19)が世界中に広がるさなか、私は2020年9月に扶桑社より新書「ウイルスと外交」を発行した。世界中が新型コロナウイルス感染症対策で忙しい中、ありがたいことに2020年12月25日尾崎行雄記念財団から咢堂ブックオブザイヤー2020大賞(外交・安全保障部門)を賜った。今回、今後新型コロナウイルス感染症対策に関するアジアにおける日本の貢献を考えるべきであろうと筆を執った次第であり、その主な概要を次のとおり紹介したい。
【新型コロナウイルス感染症Covid-19(SARS-coV-2) 】
2019年末から爆発的に広がり人類を襲った新型コロナウイルス感染症は2021年2月現在なお世界中に感染を広げ、とうとう感染者が一億人を超え死者は220万人を超えた。我が国でも遅ればせながらファイザー社のメッセンジャーRNAワクチン「コミナティ筋注」の接種が開始される事となった。コミナティ筋注1億2千万回分(6千万人×2回接種)の緊急輸入が開始され医療従事者等・65歳以上高齢者・基礎疾患を有する者・高齢者施設等の従事者から優先的に接種されることとなった。(歯科診療所・薬局薬剤師等・救急隊員・海保・自衛隊・保健所職員・検疫所職員・宿泊療養施設の従事者等が含まれる。)このワクチンはマイナス75℃±15℃で保管する必要があるためディープフリーザーが必要となる。国がディープフリーザーを確保し都道府県及び市町村に譲渡することとなる。また接種場所は病院・診療所及び集団接種会場が想定されている。その後、アストラゼネカ社、武田/モデルナ社のワクチンが供与される予定である。西暦2019年(令和元年)12月より中国武漢でアウトブレークが発生した新型コロナウイルス感染症は瞬く間に世界中に拡散した。新型コロナウイルス感染症の原因ウイルスは、2002年中国から世界へ広がったサーズウイルスに非常に近いためサーズコロナウイルス2と命名された。以前から中国の伝染病法はモンゴル同様、強制力が非常に強い事が知られている。アウトブレーク発生源の中国武漢では新型コロナウイルスは2021年制御下にあるようだが2020年7月の中国政府発表の感染症情報では新型コロナウイルス肺炎が803名存在する。2020年8月721名、9月356名、10月583名と新型コロナウイルス肺炎患者の発生は継続している。病名はWHOによりCOVID-19と呼ばれている。
【新型コロナウイルス感染症対策】
主たる感染経路は飛沫感染と接触感染である。閉鎖空間やエアロゾルが発生するような特殊な環境でなければ通常空気感染はしないと考えられている。問題点はサーズと異なり不顕性感染も多く新型コロナウイルス感染者は症状が発症する前から感染の原因となる事である。感染症対策には正しい知識と正しい行動が必要である。感染症の流行は環境要因、病原体の特性、人の免疫力に左右される。むやみに恐れてはならない。サーズコロナウイルスは紫外線やオゾンに弱いため屋外において長時間ウイルスは感染力を維持できない。また感染拡大を防ぐためには清潔区域・汚染区域の物理的ゾーニング及び除染が基本である。院内感染予防のためには基本を守ることが一番である。
【クラスター対策】
ウイルスを多く排出する患者「スーパースプレッダー」が中心となり感染が広がるサーズ同様COVID‐19はクラスターを形成する。従って初期の段階ではクラスター対策が非常に重要である。WPRO(WHO西太平洋地域事務局)同様日本では保健所を中心としてクラスター対策が行われている。(つづく)
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