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2021-01-10 00:00
女性の社会進出について
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
米のバイデン政権の閣僚が決まってきた。同政権は副大統領、財務長官はじめ、国家情報長官に史上初めての女性の登用など、女性が多くなっている。ヨーロッパでも、ドイツのメルケル首相の活躍は有名だし、EU政府の首相、中央銀行のトップと女性が占めている。先進国のみでなく開発途上国も女性の政治家その他役職につくものが少なくない情勢だ。日本の保守的なおじさんは、我が国の伝統の美徳がある。女性は結婚して家庭を持つのが一番幸せなのだと喚くだろうが、今の日本社会で女性の進出はハンディキャップに大分邪魔されることは確かだ。筆者の接触する海外の女性たちは、大分便宜を得ている。米の女性学者は子ずれで来ておられたが、旦那様もそれに合わせ日本での職を探し、子供の世話はフイリッピン女性が専属で付いていた。アジアの女性も、女房役の子供や掃除洗濯料理も担当してくれるお手伝いさんがついていることが多い。日本女性は、夕方の仕事の立て込む時間は、子供の保育園出えだとか、晩御飯の手当てなどで頭がいっぱいになる。
知り合いの女性ジャーナリストがこぼしていたが、地方へ行くとまだ、年寄りの顔役が、女性がお茶くみをするのが当たり前という顔でいろいろ命じてくる。同行の同僚男子は、普段仕事で男女平等は当たり前だなどと述べているのに、こうした場面では黙ってしまう。海外の人たちが指摘するのは、日本社会は、有能な女性を日本企業などからはじき出し、海外企業や国際機関で活躍させ、損しているのではないかと指摘する。
そろそろ日本もクオーター制を取り、政治家その他社会の軸となる職には女性が一定の数占めるよう定めるべきではないのか。それが今の閉塞感のある社会の空気を刷新し、意見の多元化をもたらし活力を呼び戻すことになるのではと思う。メルケル首相は、中国べったりで、日本嫌いというか、無視が多いと考えていたが、今回のメンバー国に順繰りに半年だけ回ってくる当番国の千載一遇の機会を逃さず、EUと中国との投資協定を取りまとめた。一方で声高らかに、移民の受けいれなど人権を叫びつつだ。中国でのウイグル、チベットその他の少数民族への厳しい締め付け、中国社会での弱者虐待など無視だ。政治家としての凄味を感じさせる。
今、米もEUもテンヤワンヤとしていて民主主義の弱みをさらけ出しており、中国のみが、コロナ禍をうまく処理し、経済が上向きだともっぱら言われているが、反体制派の中国知識人に言わせると、こういうときほど、危ないという。盤石に見える習近平だが、彼への風当たりは強くなってきている。彼は、昨年憲法改正をして、国家主席の任期を排したが、彼が中央に登場したころ何と言っていたかというと、「一国の政治制度が民主的かを見るには、国家指導者が法にのっとり秩序ある交代を出来るかにある」などと述べていたのだ。中国の最近の香港への締め付けも、勘ぐれば、彼の焦りの一つかもしれないのだ。メルケル首相は、東ドイツの国民として、社会主義体制下にくらした経験知から、いつこうした社会はひっくり返るか分からないと見透してもいるのだ。
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