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2020-11-27 00:00
もっと軍事、兵器などの議論をすべき
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
欧米人と会話していて、これは敵わないなと思うのは、彼らは総じて軍事、兵器についての知識が豊富で、兵器の取り扱いなどは軍事訓練を受けたりしており、肌身にしみてよく心得てもいる。未来の軍艦の艦載砲としての、電磁レールガン(電磁加速砲)、宇宙兵器としての軍事衛星、パワード・スーツ、これには着用型と搭載型があること、未来の歩兵は全身を強化した素材で覆い戦場に出てくるなど話題は尽きない。
週刊「東洋経済」11月21日号に、もと自衛隊の空将で今、中曽根平和研究所研究顧問をなされておられる長嶋純氏が論考を寄せられている。中国は今、陸海空、サイバー、宇宙に続く第6の空間として「認知空間」での所謂制空権や制海権に当たる「制脳権」をAIの能力を高めることで狙っていること、こうした国が流す、偽情報を用いた意図的な攻撃には、中国と異なり、民主主義国家は極めて弱いなどと述べている。
戦場の概念も、人間自体を対象とする生物工学上の新領域へ拡大の恐れがある。中国がバイオテクノロジーに関し高い致死量、低いコスト、多様な攻撃手段と言う利点且つ遺伝子兵器や遺伝子攻撃を知能化戦争の一部に位置付けるようになるかもしれない恐ろしさについても触れておられる。
この週刊「東洋経済」は、「デジタル大国中国」という特集をやっており、知人から勧められたので購入したのだが、他の記事は驚くことはあまりなかったがこの長島氏の論考にはビックリした。これからの中国のこうした方面での動きは目をはなすことはできないと痛感した。それにしても今の日本は、軍事面での議論をすることへのタブーが社会にまだ溢れている。これからは、専門家だけではなく一般人ももっと理論を深めてゆくべきだと真剣に考える。
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