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2020-11-12 00:00
米新政権下の日本の対中・韓外交
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
いろんなことに繊細な神経を働かせる日本人だが、こと国際問題となると鈍感かつ無神経極まりない様相を呈するのは、やはり島国で列国に揉まれて苦労して生き延びている国や民族とは違うのかもしれない。日本外交で今、日本国民が熱意をもって語るのは、周辺国のことが多い。書店に行けば、嫌中嫌韓の本で溢れている。これは、小生の知る限りでは中国にも韓国にも見かけられない現象だ。日本人は、韓国ジャーナリストに言わせると顕微鏡で韓国のあら捜しをし、反日事象を見つけ出し、それを報道して喜んでいるとのことだ。比べて欧米の反日的事象についての報道は極めて少ない。
カルロス・ゴーンが日本の法制度を批判して逃亡してしまったが、それを支持する西側報道にはあまり文句は付けない。数年前に日光へ一人で旅行に来たフランス女性が行方不明にになり、現地警察は100名近くの警察人員を動員しての山探しなどを行ったが、行方は分からなった。フランスのマクロン大統領は、その頃フランスで開催のG7首脳会議の場面で、その家族を登場させて、日本よ捜査をもっとしっかりやれとの声を世界に発信させた。同じころ、仏留学中の筑波大学の女子学生が、南米の男子留学生と会食後、行方不明となり、これは、明らかにその後本国へ逃亡した同南米男子学生が犯行にかかわった可能性が大であるにもかかわらず、のらりくらりと捜査を進めないが日本人は黙っている。中国や韓国が何かやればやいやい言うのと比べ、その対比が激しいと感じるのは私だけか。
11月12日の読売の社説で「(韓国人元徴用工の問題の)事態収拾の責任は韓国にある」との正論が出ていた。しかし、日本はこの問題に知らんぷりをしてなんの妥協策も考えない、というほどの力はない。米の新政権は、できるだけ低コストでの東アジア地域の安定を狙っている。そのため、日本の事情などお構いなく、日韓協調を押し付けてくるだろう。韓国は今、トランプ・安倍蜜月時代のリベンジとばかりに、米への接近を図っている。バイデン大統領も文大統領も同じカソリック教徒だと強調する論調もある。日本の対中国との間合いのとり方は本当に頭が痛い。今は米中激突の中で、中国は日本へ甘い言葉で協調を呼びかけてきている。それにホイホイと乗り、米を怒らせるのはまずいのだ。一方、米民主党の空気は今や、社会主義的政策、流れにそんなに反射的に硬化して攻撃的ではなくなってきている。新政権が力を入れてくるコロナ退治に、中国はなんと言っても成功したのだ。国民監視型の共産主義のやり方に頷けないところはあっても、その対策デジタルテクノロジーの徹底的な駆使による厳しい管理方法は学ぶところあり、との見方も米では出てきている。左翼的な要素を持つ民主党内部ではある程度は、必要に応じての国家、社会、個人についてさえ管理規制もやむなしとの声も出だしている。
その中国だが、それで皆がハッピーかと言うとそうでもないのだ。私の接触した某氏は「これからは軍と企業とがより相互協力を密にし、先端科学、技術開発に邁進することになる。政府が言う米など西側の邪魔排除のため。少しでも早く、部品製造などで自力更生への道を進まなければならない。この言葉を聞くと、悪夢の毛沢東時代を連想させる」「一部論調は、米国はもはや中国知識人、若者のあこがれの国ではなくなった、と言うが、夢もなくなったということだ。知識人は、今の中国が良いと心の底ではほとんどの者が思っていない」「中国についてくる国々は、中国から何らかの見返りをもらうべく近づく国だ。現状の国際体制に落ちこぼれ、不満を持つ国だ」「(小生からロシアが大分親中に見えるがと述べたところ)ロシアも中国の経済力目当てだ。将来的に中国の弟分的な地位は好まないだろう。それに領土問題で言うと中国から最大の地域をふんだくったのは帝政ロシアが清朝からシベリア東部の沿海地帯だ。中国が台湾を回復した後、これを要求してくることを恐れている」などと述べている。
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