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2020-11-02 00:00
日本の外交政策を考える
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
11月1日付読売新聞「地球を読む」の北岡伸一東大名誉教授の論説、「日本の外交政策ー『太平洋連合』構想実現を」の内容は、まさに我が意を得たものだ。北岡氏は次のように述べる。「日米同盟のほか重要なのは、東南アジア諸国、インドとの関係強化だが、インドは巨大で独立独歩の国で多国間の枠組みに収まりにくい。日印2国間と、日米印豪の4か国、通称クワッドで進めるべき」、「東アジア共同体と言う地理的な『東アジア』にこだわりすぎるのは賛成しない」「近年の外務省による世論調査で、ASEAN諸国に対し①現在最も重要なパートナーはどこの国か②最も信頼できる国はどこか、尋ねたところ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーでいずれの国も日本がトップで、フィリピンは①米日中韓、②米日中ロとなっていて、現政府はやや反米だが、国民レベルでは、米日は中国を圧倒している。日本がこれら4カ国と連携できれば、(日本を含むと)5か国の人口は6億5000万人で、ほぼ中国の半分に達する」。
北岡氏の言う民主主義での穏やかな連携に大賛成だ。最近会話した英国人学者は、中国の習近平が党の中央委員会で発言した「世界の産業チエーンの中国依存度を高め、原材料部品の供給停止が、(供給停止を行う)当該国に強い威嚇能力を発揮できるように努力せよ」との内容は、現在トランプがやっている対中威嚇が成功しているともいえよう、と述べていた。(小生から、この文言は2010年尖閣をめぐり日中が激しく対立した際、中国側が仕掛けてきたレアアース対日輸出停止を思い出すと述べたところ)「中国もそうだが共産主義国はこうしたいじわるに情熱を燃やす傾向がある」と述べた。
(小生から、最近の香港報道で、習近平と李克強の齟齬が言われている。中国の洪水視察につき両者とも同じころ現地に行き、李は現地の水浸しの中を長靴で慰問を行ったが習は、お座なりの視察だったようだが、中国メディアは、習のみプレイアップしているようだと述べたところ)「中国はまだ、古代の皇帝と配下の宰相との位置づけの世界に生きているのだ。1976年1月に首相の周恩来が9月に毛沢東が亡くなったが、周はひっそりと葬儀が行われ、英国はじめ外交団も大使のみが参加を許されたが、毛の時は、人民大会堂に遺体を配置し、北京にいた外交団全体の参拝が許された」と述べた。
ソ連もそうだが、共産主義社会は現場の人間はフラストレーションが溜まるのか、自分の権限を使いチクチクと他者を虐めることが好きだ。外交団についても、大使には良い扱いをしても、その下の人間には極めてたちの悪い行為を行う。昔、大使館のナンバー2の公使が、条約交渉で中国側と侃々諤々と張り合い、昼食のためその日は他の外交団を招いての午餐会を予定していたところ、中国側が手を回し、その午前中に公使の家の料理人、メイドその他の雇人が皆、当局の命令だとして辞めてしまい。当該公使は、招待した各国の外交団へ面目を失うこととなったが、共産主義社会の人間、特に下層レベルの者は、それを見て喜ぶという屈折した心理を持つのだ。
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