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2020-10-29 00:00
日本、米中、台湾問題について
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
最近の日本のテレビ番組は、種が尽きたのか「なんて日本は素晴らしい」のてんこ盛りが目につく。第二次大戦後間もなくの時代には、大人たちは、われわれ日本人はなんて馬鹿であったかと嘆いた。日本人は特に創造力にかける、先進国の真似しか出ないとコンプレックスの塊であった。「そうぞうりょく」は、想像力と言う字も当てはまる。私はこのほうが問題でないかと思う。戦後日本は、たくましく復興し、産業も本当の発明ではないなどと卑下しながらも、世界の製品を日本の匠の精神で上手に改善、改良して、色々な製品で一時世界を席巻もした。それで少し傲慢になったところを、欧米先進国から叩かれた。日本は人間も社会も極端から極端に振れる。そこでしゅんとなり、停滞の10年、20年と言う時期も経た。五輪のプレゼンテーションで、「おもてなし」は世界一と見えを切ったが、おもてなしの極意は、実は相手が何を考え欲しているかの「想像力」を発揮することなのだ。単民族国家(アイヌの人たちとかいるが、他の国々と比べると極端に少ない)で、井の中の蛙的な狭い視野になりがちな、日本人には他の民族や国家との交流は苦手になりがちなのだ。ある米国人が述べていた話を次のとおり紹介したい。
今、大きな米中の対立点は中国の巨大な対米貿易黒字であるが、しかし中国の製品をよく調べると、米企業の部品を使用していることは勿論、日本の部品もだいぶ使用されている。今世界の経済はお互い入りこんで複雑極まりなく、どこの国の部品が何パーセントとは詳しく分析するのは難しい。日本は製品輸出は世界市場から少し脱落したがその製品の重要部品の供給で、ちゃっかりと儲けてもいるのだ。今米では、トランプの強硬一辺倒なやり方では、中国にただ中国国内にナショナリズムを植え付け、反米感情が蓄積されるばかりだとのエリート層の声が強い。米総領事館が、香港の民主活動家の逃亡を門前払いしたとの報道があるが、米としては中国とのルートは死守したいのだと思う。
30年前の天安門事件で、米は多くの脱出した民主化活動家たちを助けた。彼らは今どうなっているか?本国での自由と民主の夢ははるかに遠のき、打ちひしがれるばかりだ。その子供の第2世代は、今や米よりも景気がいいと言われる中国へ戻り、一獲千金を狙う若者も少なくないと聞く。私の友人のそうした中国系米国人は、大学での一部先進的な論説で人気の教師の扇動に乗り、ウイグル地区へ潜入した。彼女は、100%悪の中国政府の人々と100%善のウイグルの人々と言う構図を無邪気に信じすぎた。教師から命ぜられた調査研究のため活動しているとき、ある部落で某ウイグル人から暴行を受けショックで帰国した。帰国まで彼女の面倒を見てくれたのは、嫌っていた政府の担当者だった。どの国、民族にも悪い奴はいるのだ。
選挙で正統性を得ることが出来ない中国共産党は、生き残りに必死だ。米の内政外交のみならず、日本、特に民主主義体制下でも長期に政権を維持している自民党の研究もひそかに行っていると聞く。習近平は国内での強い突き上げもあり、国家統一へまっしぐらだ。そのための最大の課題は台湾奪取だ。そのためには平和攻勢から局部戦争まで、様々なシナリオが作られている。自分(米学者)が聞いたのは、第2次大戦前に米が日本へ仕掛けた石油での締め付けだ。左翼的な面も持つ現台湾政権は、原子力発電の抑制に強く動いているものの、石油の備蓄は極端に少なく、この点が大きな弱点ともみられている。いずれにせよ、米中関係は、11月の米選挙でだれが当選するにせよ、今と少しニュアンスの違う空気となろう。核を持つ、米中双方が真っ向から衝突することはあり得ない。
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