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2007-06-28 00:00
連載投稿(1)環境協力を通じた健全な日中関係の樹立に向けて
廣野良吉
成蹊大学名誉教授
昨年10月の安倍総理の中国訪問が、小泉内閣時代の「政冷経熱」の日中関係を90度ばかり正常化する働きをしたとすれば、本年4月の中国温家宝首相の訪日は、さらに一層正常化への基調を日本のみならず中国においても進展させる効果があった。特に国会における温首相の演説は、長い日中関係を歴史的に遡り、19世紀末から20世紀前半という日中戦争期と戦後四半世紀の冷戦時代を除いては、両国が相互の人的経済的交流を通じて如何に互恵平等の利益を得てきたかを解り易く説いた。
さらに、戦後日本の平和指向を高く評価し、今後の日中友好関係の維持の重要性を訴えていた。このことは、「歴史問題」が日中関係の最大の障害となっていた江沢民前政権の対日戦略と比較すると、余りの大きな変化といわざるを得ない。温首相の国会演説の録画を今でも時々みているが、日中関係を長期的な歴史的視点と広い世界的視野から直視し、健全な日中関係を樹立しようとする日中両国の心ある政治家、学者、ジャーナリスト、芸術家、企業人、学生等広範な人々に敬意を表したい。
昨年7月2日に、北京における日中友好環境保全センター設立10周年記念シンポジウムに招かれてわが国の対中環境協力について講演をしたが、その際にも中国政府側の講演では、対中環境協力が中国の環境問題の解決のみならず、日中友好関係の改善に大きな貢献をしてきたことを強調していた。また、昨年8月2日北京で開催された「わが国の対中環境円借款の貢献」という会議には、500名を超える中国政府、大学、企業、NGO関係者が集まったが、多くの中国側パネリストはもちろんのこと、会場の参加者からも同様な発言を多く耳にしたことに注目したい。(つづく)
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