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2020-08-04 00:00
最近の右寄りの発言に一言
中山 太郎
非営利団体非常勤職員
小生の子供のころ70年以上前の話だが、乞食は「右や左の旦那様、どうぞ恵んでくださいな」と呟いていた。子供たちはその言い方を真似したりした。その頃は左翼が全盛で我が物顔をして、右の人たちは静かだった。しかし最近は、どちらと言うと右の力が強い。中国の味方の立場を取る二階さんなどは袋叩きの感じだ。しかし考えてみてもらいたい。民主党政権で、尖閣の国有化をめぐり、中国に反日の嵐が吹き荒れた際、民主党政権では、二階さんのような中国とのチャンネルを持つ人がおらず、中国との対話で一方ならぬ苦労をした。今、東アジアは、ただならぬ様相を示している。相変わらず尖閣諸島周辺の海域には、海軍や海警局の船や、民間を名乗ってはいるが明らかに中国中央の息のかかる船などが押し寄せてきている。海だけでなく空も大変な数だ。日本側は、見過ごせば中国の現状変更を認めるサインとなるので、いちいち対応を迫られている。現場は、24時間勤務の大変な労苦のなかにいる。
右の人たちが、口で言うだけで、実際の労苦は他人事であるのとは全く違うのだ。現場は、衝突すれすれの状況下を現場で対応し、外交ルートでも厳重に抗議している。これをしぶとく、あきらめず、冷静に繰り返すよりほかはないのだ。しかし先方は、予算、人員、設備は、民主社会の日本とは比較にならない規模で準備してきている。先方の船もどんどん大型化してきている。そのうち、日本の船では対応が難しくなりそうだ。領海侵犯のみならず、日中間のEEZや大陸棚の区画が不分明な海域での中国の一方的な海洋資源開発も盛んだ。以前より工事の構造物は増えてきている。今、16基以上あるとも言われている。
右寄りの人たちは、怪しからん、毅然と対応せよなどと簡単にのたまう。具体的にどのように現場で対応するかは、まったく考えなしだ。そして万一、正面衝突して、日中で厳しい対立する事態になってもいいのかと言うと、そこまでの覚悟はないのだ。週刊誌に連載の某女史の記事で、米中の衝突で米が踏み込んできているのに、安全保障より経済を重視し、日本の煮え切らない最近の態度は怪しからん。今に、米から見捨てられるかもしれないと述べている。その場しのぎの言動が多く、知性に乏しいトランプさんは、一部からは大分疎んじられてきており、バイデン民主党候補の方が人気が出てきた。しかし、レーガン時代に第二次大戦中の日系人の強制収容を反省して、補償する法案を提出した際、バイデン、下院議長のベローシはともに棄権していることは覚えておいた方がいいかもしれない。
先の某女史は正論を述べることで有名だが、彼女の中国での講演で通訳を務めた知人が言うには、彼女は人民解放軍の国際シンポジウムによく招かれて発言している。彼女は、人民解放軍の人寄せパンダに使われているのだ。人民解放軍としては、国際的にこうして我々に反対する人間の意見も発表させていると宣伝できるのだと述べている。
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