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2020-06-18 00:00
香港の人々の闘いを見て
荒木 和博
拓殖大学教授
香港は一度しか行ったことがありません。カンボジアに行ったときのトランジットで1泊だけでした。そして長い間香港の人たちは政治に関心がなく、自分の生活だけを考えているのだろうと思ってきました。しかし逃亡犯条例問題や国家安全法の香港への導入をめぐり、中国共産党及びその意を受けた香港政府への香港の人々の闘いを見て大変恥じました。彼らから学んだことは、結局闘わなければ自分たちの自由も、暮らしも、最終的には生命も守れないということです。闘うことを忘れてきた私たち日本人こそ自分の生活だけを考えているのではないかと思います。
習近平政権は自らの矛盾を内外に向けて強硬策をとっていますが、これはもはや止まることはないでしょう。中国は巨大な自転車操業であり、止まれば倒れます。対外的には覇権主義を続け、国内では習近平への個人崇拝を強め、少数民族や民主派を弾圧するしか生きる道はありません。この延長線上にあるのは、香港には武装警察か人民解放軍を入れ、台湾に武力侵攻し、尖閣を占拠するという青写真でしょう。放置していればわが国の国益は次から次へと侵害されていきます。建前とはいえ、この期に及んでまだ習近平国賓招請を中止したと明言していない安倍政権には呆れるばかりですが、政府に任せておいても仕方ないので国民がしっかりと声を上げるしかないと思います。
ところで、中国の王朝は朝鮮半島に手を出すと衰退していくことが少なくありません。今北朝鮮の中は金正恩が、生きているのか死んだのかは別として、いずれにしてもまともに執務できる状況でないことは間違いなく、すでに平壌の中枢をめぐって米中双方が様々なパワーゲームを繰り広げていると思います。バランスが崩れれば中国はおそらく人民解放軍を北朝鮮に入れるでしょう。そしてそのときは中国共産党が朝鮮労働党と共倒れになる一里塚ではないかと、私は思っています。
今はある意味日本にとって戦後70年、やっと回ってきた本当の意味での独立を取り返すチャンスです。自分たちから働きかけて東アジアの平和と秩序を作る努力をしなければなりません。それは大風呂敷ではなく政治家・官僚・マスコミ人・会社員から教員や学生主婦もオタクも皆が「それぞれの戦場」で闘うことだと思うのです。香港の人たちが闘っているように。そして彼らのように追い詰められた状態に日本人自身がなる前に。
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